研究課題/領域番号 |
22K08417
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分53050:皮膚科学関連
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研究機関 | 聖マリアンナ医科大学 |
研究代表者 |
門野 岳史 聖マリアンナ医科大学, 医学部, 教授 (80292910)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2024年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 悪性黒色腫 / PD-1 / MEK阻害薬 / 抗PD-1抗体 |
研究開始時の研究の概要 |
進行期悪性黒色腫に対する治療として免疫チェックポイント阻害薬や分子標的薬であるBRAF阻害薬とMEK阻害薬の併用療法が登場した。BRAF阻害薬やMEK阻害薬は腫瘍細胞に直接作用するが、それに加えて免疫細胞においても重要な役割を果たす。近年、MEK阻害薬により腫瘍免疫を高めることが判明した。MEK阻害薬は複数存在するが、発熱やCRP上昇といった炎症が起こる度合いが薬剤間で著しく異なる。本研究では、様々なMEK阻害薬を用いて、免疫チェックポイント阻害薬との併用による効果や腫瘍免疫を高める違いについて明らかにする。
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研究実績の概要 |
MEK阻害薬は通常BRAF阻害薬との併用で用いられ、BRAF変異のある悪性黒色腫腫瘍細胞に直接作用することで腫瘍細胞の増殖を抑える。しかしながら、近年MEK阻害薬は血球細胞の腫瘍免疫を高めることが示され、血球細胞に対する作用も重要であることが判明した。本研究では2023年度は、trametinib、binimetinib、cobimetinibといった複数のMEK阻害薬を用いて、免疫チェックポイント阻害薬との併用による効果について引き続き検討した。B16F1悪性黒色腫細胞をC57BL/6マウス背部皮内に50万個打ち、腫瘍が形成された段階で、抗PD-1抗体を5mg/kgの量で5日間間隔腹腔内に2回投与し、その後の腫瘍の成長速度を計測した。これら免疫チェックポイント阻害薬に加えて、trametinib (0.5μg)、binimetinib (250μg)、cobimetinib (150μg)のいずれかを3日間間隔で内服した。また、これらMEK阻害薬は発熱をきたすことが知られているため、体温の測定も経時的に行った。現時点では、無処置群と比較して抗PD-1抗体を用いた群では、腫瘍の成長速度が遅延していた。また、MEK阻害薬を単独で用いた場合は腫瘍の成長速度は無処置群と同程度であった。抗PD-1抗体とMEK阻害薬を併用した場合はさらに腫瘍の成長速度が遅くなる傾向が見られた。またMEK阻害薬間では今のところは明らかな差は見られていない。また、マウスのリンパ球を用いてMEK阻害薬を加えサイトカインの発現を検討したところ、trametinib添加によりIL-6の発現が増加し、これが発熱に関与していると考えられた。今後はin vivoの実験とマウスと人のリンパ球を用いたin vitroの実験を並行して行い、MEK阻害薬の免疫に対する影響に関して検討を進めていく。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
in vivoの実験の結果にばらつきが大きく、依然条件設定の修正を余儀なくされている。リンパ球を用いた系に関しては少しずつ結果が出つつあるが、人員の問題もあり、遅れが生じている。
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今後の研究の推進方策 |
今後はin vivoの実験とマウスと人のリンパ球を用いたin vitroの実験を大学院生と共に並行して行い、MEK阻害薬の免疫に対する影響に関して検討を進めていく。
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