研究課題/領域番号 |
22K08418
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分53050:皮膚科学関連
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研究機関 | 川崎医科大学 |
研究代表者 |
青山 裕美 川崎医科大学, 医学部, 教授 (90291393)
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研究分担者 |
小出 哲士 広島大学, ナノデバイス研究所, 准教授 (30243596)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2024年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2023年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2022年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 食物アレルギー / 感作 / 発汗 / アナフィラキシー / アトピー性皮膚炎 / サイトカイン / 深層学習 / 人工知能 / 発汗障害 / 皮膚微細構造 |
研究開始時の研究の概要 |
我々はこれまでにImpression mold technique (IMT)を用いてAD皮膚を観察し、軽快したようにみえる皮膚に肉眼で検知し得ない微細構造の変化や発汗障害が残存していることを見いだした。本研究では、IMTを人工知能(AI)によるdeep learningの手法を用いて自動的にIMT画像を解析する新システム(Automatic Assessment for skin Microstructure and Sweating, AAMSと命名)を構築する。AAMSによるAD皮膚微細構造の変化や発汗障害と皮膚や血清サイトカインを総合的に検討し、AAMSデータの臨床的意義を検証する。
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研究実績の概要 |
マウス発汗障害モデルを確立し、ハプテン繰り返しモデルを用いて発汗障害が感作を誘導することとADモデルになることをJOURNAL OF INVESTIGATIVE DERMATOLOGYに受理された。Hironobu Ishimaru,Kenta Nakamoto,Mariko Yamane,Takenobu Yamamoto,Keisuke Kitakaze,Yasuhiro Takenouchi,Kazuhito Tsuboi,Yasuo Okamoto,Yumi Aoyama Sweat Protects against Contact Hypersensitivity: Transient Sweat Suppression Compromises Skin Barrier Function in Mice.JOURNAL OF INVESTIGATIVE DERMATOLOGY 2024 現在、同じ発汗障害モデルを用いて卵白アルブミンに対する感作実験を行い、発汗障害モデルでのみ感作が成立し、繰り返し感作することで即時型のFood allergyモデルを作ることができた。これらの反応が、高湿度環境でキャンセルされ、保湿をすることで食物感作を抑制できることをを見いだした。発汗障害モデルマウスの繰り返し感作時にはproinflammatory cytokines、アラーミンが発現し、Th2型のサイトカインやTH17 axisが誘導されることを見いだした。現在、single cell 解析、フローサイトメトリーの手技を用いて、関与する細胞を同定し、この反応にcriticalに関与するkey cytokineを探索中である。 アトピー性皮膚炎(AD)の前腕内側でImpression mold法を行い、自動解析法をつかってスキンラフネスと発汗障害の定量を行うことが精度高く実行できるようになった。これを用いてADをクラスター分類し、予後や改善を予測することができそうである。また、クラスター分類と病態との関連を推察するために、角層サイトカインを検討している。成果の一部を国際学会で発表した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
動物実験モデルが完成し、成果がHironobu Ishimaru,Kenta Nakamoto,Mariko Yamane,Takenobu Yamamoto,Keisuke Kitakaze,Yasuhiro Takenouchi,Kazuhito Tsuboi,Yasuo Okamoto,Yumi Aoyama Sweat Protects against Contact Hypersensitivity: Transient Sweat Suppression Compromises Skin Barrier Function in Mice.JOURNAL OF INVESTIGATIVE DERMATOLOGY 2024に受理された。現在、アトピー性皮膚炎を対象に行った臨床研究を論文作成中である。
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今後の研究の推進方策 |
アトピー性皮膚炎を対象に,発汗障害とスキンラフネスでクラスター分類をおこなう。クラスター別に、予後や、治療反応正を後向き研究の成果を臨床研究を論文作成中である。発汗障害マウスモデルを対象に、食物感作と発汗障害の関連性を証明し、論文化する。これらの内容は、国内外の学会で報告した。今後、我々は、発汗障害がアレルギーの成立を促進することとその機序を解明し、成果を国際的に認知されるように努力していく。
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