研究課題/領域番号 |
22K08439
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分53050:皮膚科学関連
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研究機関 | 順天堂大学 |
研究代表者 |
須藤 一 順天堂大学, 大学院医学研究科, 非常勤講師 (90286740)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2024年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2022年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | アレルギー / 接触皮膚炎 / サイトカイン / マウスモデル |
研究開始時の研究の概要 |
申請者らのこれまでの成果から、IL-21は制御性T細胞ではなく、皮膚樹状細胞に作用して、接触型過敏症を抑制している可能性が高い。実際に、樹状細胞をIL-21で刺激を行うと、抗炎症性サイトカイン(IL-1Rアンタゴニスト;IL-1Ra)が誘導される(未発表)。樹状細胞が産生するIL-10が大腸炎の抑制に重要であるという報告もある(J Immunol, 188, 4736, 2012)。そこで、IL-21による樹状細胞からの抗炎症性サイトカインの誘導を介して、IL-21が炎症を抑制している可能性を立証する。
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研究実績の概要 |
IL-21は、Th1細胞、Th2細胞、Th17細胞、濾胞ヘルパーT細胞といったヘルパーT細胞の分化や活性化に関わる。したがって、IL-21はヘルパーT細胞が炎症の誘導に関与する接触皮膚炎の誘導に何らかの関わりを持っていることが推測される。そこで、IL-21受容体(IL-21R)欠損マウスに接触皮膚炎を誘導し、接触皮膚炎におけるIL-21の役割の解明を目指した。IL-21R欠損マウスでは、野生型マウスに比べて接触皮膚炎が増悪した。つまり、IL-21はヘルパーT細胞の活性化を介して接触皮膚炎を増悪するのではなく、何らかの細胞に作用して炎症を抑制する作用があることが示唆された。そこで、抗炎症性サイトカインを産生しうる細胞として、樹状細胞におけるIL-21の役割の評価を行なった。マウスの骨髄細胞をGM-CSFで刺激を行い、樹状細胞を誘導した。この樹状細胞をIL-21で刺激を行った結果、抗炎症性サイトカインであるIL-10の産生は誘導できなかったが、IL-1受容体アンタゴニスト(IL-1RN)の産生の誘導が確認された。したがって、IL-21は樹状細胞からIL-1RNを産生し、接触皮膚炎を抑制する可能性が示唆された。接触皮膚炎の炎症局所におけるIL-21の発現をqPCR法にて確認した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
引き続き、計画通りに進める予定である。
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今後の研究の推進方策 |
野生型マウスに接触皮膚炎を誘導し、皮膚炎局所におけるIL-21産生細胞及びIL-21R発現細胞をFACSや免疫染色により同定する。また、IL-21産生細胞の同定のために、IL-21レポーターマウスを入手した。IL-21レポーターマウス、IL-21R欠損マウス背景のIL-10レポーターマウス、及び、IL-1RNレポーターマウスを用いて、接触皮膚炎の炎症局所におけるIL-21、IL-10及びIL-1RNの産生細胞をFACSや免疫染色により同定する。
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