研究課題/領域番号 |
22K08476
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分54010:血液および腫瘍内科学関連
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
柏木 浩和 大阪大学, 医学部附属病院, 准教授 (10432535)
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研究分担者 |
加藤 恒 大阪大学, 大学院医学系研究科, 講師 (20705214)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2024年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2022年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | インテグリン |
研究開始時の研究の概要 |
血小板機能の主たる部分は血小板インテグリンαIIbβ3を介して制御されいている。本研究ではαIIbβ3のinside-outシグナルの制御機構に関する分子メカニズムおよびoutside-inシグナルの各種病態における意義を、我々の開発した新規αIIbβ3活性化解析システムおよびαIIbβ3変異導入マウスを用いて解析することにより、新たな抗血小板療法の標的分子の同定およびその意義を明らかにすることを目的とする。
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研究実績の概要 |
本年度は、我々が見出した新たなインテグリンβ3変異を有する遺伝性血小板減少症のノックイン(KI)マウスの解析を中心に行った。我々はαIIbβ3変異からの恒常的なOutside-in signalにより、遺伝性巨大血小板減少症が生じることを我々は明らかにしてきた(Akuta K, et al. J Thromb Haemost. 2020 Feb;18(2):497-509)。一方で、我々は本邦の遺伝性血小板減少症家系の解析から新たなβ3変異[β3(D723H)]を見出した。本遺伝子変異ではαIIbβ3の恒常的な活性化は認められず、従来のαIIbβ3関連巨大血小板減少症とは異なるメカニズムが推測されたため、本遺伝子変異を導入したノックイン(KI)マウスを作成した。マウスは正常に生まれ、明らかな出血傾向は認めなった。KIマウスの血小板数は野生型マウスの50%以下に低下しており、また血小板サイズの増加が認められ、ヒトと同様に巨大血小板減少症を示した。更に、血小板膜蛋白の解析において、αIIbβ3の発現量の低下を認めたが、興味深いことにGPVIの発現量の低下も認められた。血小板機能検査においては、定常状態ではαIIbβ3の活性化は認めず、各種アゴニスト刺激による血小板凝集およびαIIbβ3活性化反応の低下が認められた。KIマウス血小板や巨核球のフィブリノゲンへの接着の異常、FAKやRhoA活性化の減弱が認められ、Outside-in signalの異常の存在を認めた。また培養巨核球からのproplatelet形成の低下および形態異常を認めたことから、本変異による巨大血小板減少症の原因として、αIIbβ3からのoutside-inシグナル異常に伴う骨格蛋白再構成の障害により血小板産生に障害が生じることが明らかとなった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
ほぼ計画通りに進捗している。
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今後の研究の推進方策 |
今後も変異KIマウスに関する検討を中心に検討を進める。今年度の研究によりKIマウスにおける血小板減少が血小板産生の障害の主因であると考えられたが、血小板消費あるいは分布の異常の有無などに関して、血小板半減期の測定、骨髄および脾臓における巨核球の分布、形態等に関し詳細な検討を行う。KIマウスに認める血小板機能低下に関して、inside-outシグナルに関連する分子(タリン, CalDAG-GEF1など)とのアゴニスト刺激後の相互作用について検討し、論文発表を行う
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