研究課題/領域番号 |
22K08505
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分54010:血液および腫瘍内科学関連
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研究機関 | 愛媛大学 |
研究代表者 |
山之内 純 愛媛大学, 医学部附属病院, 准教授 (10423451)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2024年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2023年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 血小板減少 |
研究開始時の研究の概要 |
先天性血小板減少症は様々な遺伝子異常によって引き起こされる疾患であるが、その約半数は原因遺伝子が不明である。申請者は、常染色体優性遺伝形式をとっている先天性血小板減少症の一家系を見出した。その家系では血小板減少患者に動静脈血栓症が多発していたため、本家系の原因遺伝子は血小板減少と血栓性素因の両病態に関連していると考え、次世代シークエンス解析を行い、GPR25遺伝子に変異を見出した。この候補遺伝子の解析により、新たな血小板減少症の病態が解明できるとともに血栓形成の新たな機構が明らかにできることが期待される。
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研究実績の概要 |
私は血栓症を合併した先天性血小板減少症患者でGPR25遺伝子に新たな変異を認めた。そこで、GPR25を認識するモノクローナル抗体を作製し、GPR25が血小板表面に発現していることを確認した。患者の血小板は、リガンド結合能、血小板p-selectinの発現は、健常者と比較して、やや亢進しているものの、有意差は認めなかった。しかし、血小板凝集試験では、ADP 10μM刺激時、collagen 3μg/mL刺激時で、患者血小板は凝集が亢進していた。 私達が作製したGPR25変異トランスジェニックマウスを用い、まずは、血小板数を検討したが、血小板数が減少している個体や正常の個体など様々であった。その上、網羅的にマウス体内での血栓形成を各臓器の組織切片を作って観察したが、残念ながら血栓形成は観察できなかった。そこで、GPR25遺伝子を欠損した条件下での検討を進めることを計画している。GPR25遺伝子ノックアウトマウスを作製し、このマウスの表現系を形態学的に観察した。 また、GPR25遺伝子はG蛋白共役型受容体をコードしている遺伝子としてデータベースに登録されているが、その機能は知られていない。血栓イベントのリスクを血小板活性化機序の面から検討し、GPR25遺伝子の機能が血栓形成にどのように関わっているのかを検討することも計画している。まずは、GPR25機能異常が動脈血栓症のリスク因子になっているかどうかについて糖尿病で血栓症を合併した患者や若年性動脈血栓症患者を対象にしてGPR25遺伝子に異常がないかを検討している。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
現在、GPR25機能異常が動脈血栓症のリスク因子になっているかどうかについて糖尿病で血栓症を合併した患者や若年性動脈血栓症患者を対象にしてGPR25遺伝子に異常がないかを検討している。
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今後の研究の推進方策 |
血栓イベントのリスクを血小板活性化機序の面から検討し、GPR25遺伝子の機能が血栓形成にどのように関わっているのかを検討することも計画している。GPR25遺伝子異常は少なくとも我々が見出した家系内では心血管イベントのリスクになっていると考えられるが、GPR25遺伝子自体も血小板の活性化に関与していると、私達の検討結果から考えられるため、GPR25がより普遍的な血栓リスクに関与している可能性がある。血栓症を合併する疾患は様々あるが、例えば、糖尿病患者では血小板凝集の亢進が観察されていて、この血小板活性化が血栓症発症のリスク要因になっていると考えられているが、糖尿病における血小板活性化の分子機序は依然解明されておらず、これまでに知られていないシグナル伝達系の関与が想定されている。GPR25受容体からのシグナルが血小板の活性化と血栓症の発症にリンクしていることから、GPR25機能異常が生じれば様々な疾患で血栓リスクの一要因となる可能性がある。そこで、まずは、GPR25機能異常が動脈血栓症のリスク因子になっているかどうかについて糖尿病で血栓症を合併した患者や若年性動脈血栓症患者を対象にしてGPR25遺伝子に異常がないかを検討している。
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