研究課題/領域番号 |
22K08510
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分54010:血液および腫瘍内科学関連
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研究機関 | 福島県立医科大学 |
研究代表者 |
古川 未希 福島県立医科大学, 医学部, 博士研究員 (80722537)
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研究分担者 |
池添 隆之 福島県立医科大学, 医学部, 教授 (80294833)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2024年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | COVID-19 / Gas6 / GAs-6 |
研究開始時の研究の概要 |
Gas6は血液凝固因子プロテインSと相同性の高いビタミンK依存的タンパクである。申請者らはこれまでに造血細胞移植後に血栓性疾患や移植片対宿主病を発症した患者や、敗血症に伴う成人呼吸窮迫症候群を発症した患者で血清Gas6濃度が上昇していることを報告した。今回、COVID-19患者血清中のGas6濃度を測定して疾患の重症度との関連を解析する。Gas6とCOVID-19患者の血栓症の合併との関連についても評価する。培養血管内皮細胞を用いた実験を行い、重症COVID-19患者血清やリコンビナントGas6が内皮細胞を傷害することや、Gas6を標的とする阻害薬が内皮細胞傷害を緩和するか否か検証を行う。
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研究実績の概要 |
Growth arrest-specific 6(Gas6)は免疫細胞から分泌され血管内皮細胞傷害を引き起こすことが知られている。われわれはGas6がCOVID-19患者の重症度を予測できるのでhないかと考えて研究を開始した。約380名のCOVID-19患者から血液検体を採取して血清中のGas6をELISAキットを用いて測定した。厚生労働省が定めた軽症、中等症1、中等症2、重症と、重症度が上がるにつれてGas濃度が上昇することを予想していただが有意な差はなく、Gas6はCOVID-19の重症度を反映しないことが明らかとなった。ただし、血管内皮細胞に発現して血管内皮の恒常性維持や血栓形成抑制に寄与しているシンデカンを測定したところ、重症患者でその血中濃度が有意に高いことが明らかとなった。また、入院28日目までに死亡した患者においては生存者と比較してシンデカンの濃度は有意に高かった。以上より、シンデカンはCOVID-19の予後予測マーカーとしても有用と考えられる。また、われわれが研究対象とした今回のコホートにおいても、既報通り年齢、高血圧、糖尿病や心疾患の併存症、肥満、喫煙歴などが重症度や予後不良と関連していることが確認できた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当初想定していたGas6はCOVID-19の予後予測マーカーとはなり得ないことが明らかとなったが、われわれが収集した約380名のCPVID-19患者血清を用いた検討により、新たな予後予測マーカーとしてシンデカンを同定することができた。
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今後の研究の推進方策 |
近年、血小板の活性化とCOVID-19の重症化との関連を示唆するデータが蓄積されつつある。約380名のCOVID-19患者血清を用いて、活性化した血小板から放出される各種タンパク質の濃度を測定してCOVID-19患者の臨床像との関連を調査する。
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