研究課題/領域番号 |
22K08514
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分54010:血液および腫瘍内科学関連
|
研究機関 | 福島県立医科大学 |
研究代表者 |
小山 大輔 福島県立医科大学, 医学部, 講師 (50741071)
|
研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
|
研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2024年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
|
キーワード | 慢性骨髄性白血病 / オートファジー / AMPK / クライオ電子顕微鏡 / 白血病 / 細胞内代謝 |
研究開始時の研究の概要 |
慢性骨髄性白血病(chronic myeloid leukemia; CML)はBCR-ABL融合タンパク質の恒常的なチロシンキナーゼ活性に依存する慢性骨髄増殖性腫瘍である。CML細胞がBCR-ABLを利用して増殖するためには、オートファジーを含む精密な細胞内ATP濃度の維持、産生する機構が働いている。本研究では、CMLを中心とした白血病の細胞内代謝制御機構を、構造生物学的観点から解明する。
|
研究実績の概要 |
AMP-activated protein kinase (AMPK) は細胞内で最も重要なエネルギーセンサーの一つであり、真核生物細胞内のエネルギー恒常性を維持するための重要な役割を担っている。AMPKは糖尿病治療薬メトホルミンの標的分子として有名であるが、近年では白血病を含むがんの治療標的としても脚光を浴びている。申請者は、慢性骨髄性白血病 (chronic myeloid leukemia; CML) における細胞内代謝に関する研究を進めてきた。AMPKは、キナーゼドメインを含有するαサブユニットと二つの制御性サブユニットであるβ,γサブユニットのヘテロ三量体からなるセリン・スレオニンキナーゼである。AMPKは細胞内代謝における異化反応の最も重要な制御分子の一つである。細胞内ATP濃度の低下、AMP/ATP濃度比の上昇がAMPK活性化の刺激となる。これまでの研究結果からAMPKの活性制御が治療抵抗性のCMLを含めた白血病の治療戦略には重要であることが明らかになってきている。しかし、AMPK活性制御のメカニズムは複雑であり、腫瘍によってはAMPK活性化が腫瘍抑制に働く場合と阻害が腫瘍抑制に働く場合がある。申請者は、AMPK活性を抑制するメカニズムがあまり知られていないことに着目し、AMPK活性を抑制する複合体を質量分析で同定した。その詳細な相互作用について構造生物学的なアプローチを中心に研究を進めている。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
すでに目的の複合体の精製に成功し、クライオ電子顕微鏡による解析を開始できている。
|
今後の研究の推進方策 |
複合体同士の相互作用を構造生物学的なアプローチと質量分析によって詳細に検討し、その生物学的意義を解析する。
|