研究課題/領域番号 |
22K08528
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分54020:膠原病およびアレルギー内科学関連
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研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
竹下 勝 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 講師 (10571135)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2024年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2023年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2022年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | シェーグレン症候群 / 抗ARS抗体症候群 / 自己抗体 / 肺胞洗浄液 / 唾液腺 / 自己免疫疾患 / B細胞 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では自己免疫疾患において認められる自己抗体の出現機構を詳細に調べることで、なぜ自己免疫が起こるのかを探索する。抗ARS抗体症候群とシェーグレン症候群の2つの疾患の病変部位の組織検体(肺胞洗浄液、筋組織、唾液腺など)を収集し、その中に含まれる免疫細胞をシングルセルレベルで詳細に解析し、自己に反応している細胞の中でどのような遺伝子が働いているのかを調べ、なぜ自己に反応する細胞が出てくるのかを明らかにする。
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研究実績の概要 |
本研究は2疾患を対象にして自己抗体が出現する機構の解明を目指すものである。1つは抗Jo-1抗体、抗PL-7抗体などの別々の自己抗体が出現する一方、共通の筋/肺/皮膚症状を呈する抗ARS抗体症候群であり、もう1つは抗SSA抗体と抗セントロメア抗体という背景病態が異なる2系統の自己抗体が出現するシェーグレン症候群である。本年度の進捗は以下の通り。 抗ARS抗体症候群においては、肺胞洗浄液検体および唾液腺検体から200種類以上の抗体を作製し、詳細に反応性と抗体の成熟過程における体細胞変異の影響、抗体のエピトープの分布等を統合的に解析し、学会発表、論文投稿を行っている。同時に少数例ながら筋生検検体由来の抗体作製を進めている。付随して、病変局所の抗体解析用に準備した自己抗原ライブラリを用いて、血清における迅速な自己抗体検出系の構築した。 シェーグレン症候群については、20症例以上の唾液腺のシングルセル免疫・遺伝子発現ライブラリを取得し、バイオインフォマティクス解析を行っている。細胞クラスター毎の発現遺伝子から高生細胞種のアノテーションを行い、いくつかの抗原は免疫染色によって発現を確認した。それぞれのクラスターで特徴的な遺伝子・パスウェイを複数同定し、抗体種毎の違いに着目して解析を進行中である。また、得られたBCR配列から各症例の代表的なBCRの抗体化を進めており、疾患特異的自己抗体がどの程度エンリッチしているのかを検討する予定としている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
ほぼ計画通りに進捗しているため。
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今後の研究の推進方策 |
引き続き精力的に解析を進める。自己免疫疾患の病変組織検体の入手機会は非常に限られるものがあるため、計画に無い疾患や組織であっても、貴重な組織検体を入手できる機会があれば積極的に収集し解析対象としていきたい。
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