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好中球活性化に着目した強皮症合併肺高血圧症の早期診断・治療標的の包括的同定と展開

研究課題

研究課題/領域番号 22K08545
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分54020:膠原病およびアレルギー内科学関連
研究機関長崎大学

研究代表者

井川 敬  長崎大学, 病院(医学系), 助教 (80782581)

研究分担者 池田 聡司  長崎大学, 病院(医学系), 教授 (10336159)
江口 正倫  長崎大学, 病院(医学系), 助教 (70585405)
研究期間 (年度) 2022-04-01 – 2025-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2024年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2023年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2022年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
キーワード肺高血圧症 / 血小板マイクロパーティクル / 全身性強皮症 / 好中球細胞外トラップ
研究開始時の研究の概要

強皮症に合併した肺高血圧症(SSc-PH)は肺動脈病変に加えて、心筋の線維化、間質性肺疾患などを伴う複雑な心肺病変を呈し、極めて予後不良である。SScは早期から血小板の活性化が起こることが知られており、活性化した血小板から放出される血小板マイクロパーティクル(PDMP)は好中球を活性化して、好中球細胞外トラップを形成し、血管内皮障害及び線維化など組織障害へ関与することが報告されている。本研究ではSSc-PHにおける好中球活性化を介したPDMPの血管内皮障害、線維化の病態形成への関与の解析、発症機構の解明を行い、PDMPのサロゲートマーカー及び新規治療標的としての役割を明らかにする。

研究実績の概要

本研究では血小板マイクロパーティクル(PDMP)の機能解析を行うことで、強皮症(SSc)に合併した肺高血圧症(SSc-PH)の病態メカニズムを明らかにして、新規サロゲートマーカー及び治療標的としての活用の可能性を追求することを目的とする。肺高血圧症を疑いカテーテル検査を受けた患者について、肺高血圧症合併強皮症患者と肺高血圧症非合併強皮症患者に分けて、カテーテル血および末梢血サンプルの収集、蓄積を行っている。本年度もリウマチ膠原病内科、循環器内科よりサンプルの収集を引き続き行うことができている。一部の患者生体サンプルを用いてELISAによるPDMP(血小板マイクロパーティクル)の定量を行い、繰り返し適切な条件設定を行い、フローサイトメーターによるPDMP数の解析を進めている。また学会参加により強皮症関連肺高血圧症、PDMP解析を含めた実験手法についての最新の知見の収集を行った。ELISAによるPDMPの定量、フローサイトメーターによるPDMP数の解析の手技は安定してきている。また健常者対照群と比較して特発性肺動脈性肺高血圧症(IPAH)患者では末梢静脈血におけるPDMPの定量、濃度が高いという報告があった。SSc-PHと病態は異なるが、本研究において、対象は健常人、PH非合併SSc、PH合併SScとしていたが、加えてIPAH患者を含めることも検討しており、こちらもサンプル収集にとりかかっている。また肺高血圧の診断基準が平均肺動脈圧 25mmHgから20mmHgに変更される可能性があり、この範囲に入る患者も検体に含めていくか、検討している。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

4: 遅れている

理由

肺高血圧症は希少疾患にて、研究をすすめるにあたり、必要とする十分なサンプル数(患者数)を確保するためには、院内のみならず院外からの患者紹介が必須となる。しかし長期にわたるコロナ禍の影響で院内外からの患者の紹介控えや受診控え、また肺高血圧症を強く疑われるカテーテル検査適応患者の検査控え(延期や中止を希望される)も多い。コロナがある程度落ち着きつつある現在もその傾向が続いているため、サンプル採取、蓄積が遅れている。また同様にコロナ禍の影響で、マウス、試薬などの流通が滞っており、購入、納入が大幅に遅延しており、動物実験をすすめられていない。

今後の研究の推進方策

最も重要なヒト生体サンプル数(患者数)の確保を進めていく。現在、肺高血圧症を疑わせる患者の紹介を積極的にしていただけるように院外施設、院内の他診療科(当科含め循環器内科、皮膚科、呼吸器内科など)に改めてお願いしている。院外施設に対しては、直接またはリモートにて研究概要の説明を定期的に行っている。また研究に必要な動物や試薬の入手遅延について、他の複数のメーカー、施設を選定して購入依頼をかけている。また肺動脈性肺高血圧症の基準が平均肺動脈圧 25mmHgから20mmHgに引き下げられる可能性があり、この範囲にある患者も今後検体に含めていくかについて検討している。

報告書

(2件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 2022 実施状況報告書

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公開日: 2022-04-19   更新日: 2024-12-25  

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