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HTLV-1の自己抗体産生系やThサブセットに及ぼす影響

研究課題

研究課題/領域番号 22K08552
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分54020:膠原病およびアレルギー内科学関連
研究機関日本大学

研究代表者

中村 英樹  日本大学, 医学部, 教授 (10437832)

研究分担者 永田 欽也  日本大学, 医学部, 研究員 (30531404)
清水 俊匡  長崎大学, 病院(医学系), 助教 (40770467)
長澤 洋介  日本大学, 医学部, 助教 (70818583)
塚本 昌子  日本大学, 医学部, 助教 (80570910)
研究期間 (年度) 2022-04-01 – 2025-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2024年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
キーワードシェーグレン症候群 / HTLV-1 / B細胞
研究開始時の研究の概要

HTLV-1関連脊髄症:HAMにはシェーグレン症候群(以下SS)が合併するが、自己抗体出現率が低い。濾胞性樹状細胞(FDC)に対するHTLV-1の抑制効果を示したが、自己抗体産生への直接的な抑制効果は不明である。HAM合併SS浸潤単核球Foxp3が増加しているが、ヘルパーT細胞サブセットの検討も未検討である。HTLV-1の唾液腺上皮細胞への細胞へintegration経路は未解決である。1)HTLV-1が直接抗体産生系を抑制するのか?2)HTLV-1感染SS唾液腺においてThサブセットの変化がみられるか?3)HTLV-1のintegrationの機序は?という3点を明らかとする。

研究実績の概要

シェーグレン症候群患者末梢血による免疫グロブリンIgGおよび抗Ro/SS-A抗体産生へのHTLV-1感染細胞の影響を観察するため、CD40リガンド発現EL-4フィーダー細胞を用いた自家T細胞を用いないin vitro抗体産生系を確立した。IL2、IL-10およびCpG添加条件で、シェーグレン症候群および健常人B細胞との共培養で最も効率の良いIgGおよび抗Ro/SS-A抗体産生または抗サイトメガロIgG産生を確認した。これらのB細胞と放射線照射を行ったHTLV-1陰性およびHTLV-1陽性T細胞株との共培養を行った。HTLV-1非感染T細胞株JurkatおよびMOLT-4との共培養では、IgG産生は殆ど抑制しなかったが、HTLV-1陽性細胞株MT-2とHCT-5を使用した場合には、IgG産生が有意に抑制された。さらに健常人の抗サイトメガロIgGとシェーグレン症候群の抗Ro/SS-A IgG産生もHTLV-1感染細胞株で明らかに抑制された。HTLV-1感染細胞株はCD69発現には影響を与えなかったが、HTLV-1陰性細胞株と比してCD27発現を有意に抑制した。HTLV-1感染細胞株はICAM-1やFoxp3を高発現し制御性T細胞表面マーカーを発現したが、これらの中和実験ではIgGや自己抗体産生抑制の解除には至らなかった。また、Taxやgp46などのHTLV-1関連蛋白は、感染T細胞株には明らかな発現があったが、共培養B細胞には発現がみられなかった。
一方、抗HTLV-1抗体陽性および陰性シェーグレン症候群患者唾液腺浸潤単核球におけるヘルパーT細胞サブセットおよびそのマスターレギュレーター分子の免疫染色解析のための間接免疫組織染色を計画しており、このため一次抗体および蛍光標識二次抗体の選定を進めている。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

in vitro抗体産生系の構築とHTLV-1感染細胞株による免疫グロブリンおよび抗Ro/SS-A抗体抗体産生抑制確認までは順調に進んだ。一方、HTLV-1感染細胞株がTreg表面マーカーを有するため、その表面分子やICAM-1の中和実験を行ったがIgG産生抑制解除が確認されず、HTLV-1感染細胞株による抗体産生抑制機序の確認に時間を要している。これに伴い、免疫組織染色によるHTLV-1感染シェーグレン症候群のヘルパーT細胞サブセットの免疫組織染色も遅れている。

今後の研究の推進方策

HTLV-1感染細胞株の他のTreg表面マーカーの中和実験を進めるとともに、HTLV-1感染細胞株が有する他のIgG・自己抗体産生抑制機序の確認を進める。また、HTLV-1粒子は、バイオフィルム蛋白によってT細胞や唾液腺上皮細胞に移行するため、バイオフィルムをブロックする実験も進める予定である。
免疫組織染色については、使用する一次抗体、二次抗体が確定次第、陽性コントロールとなるヒト免疫組織での染色確認を行い、最終的にシェーグレン症候群患者の唾液腺組織の未染標本を作成にヘルパーT細胞サブセットの偏移の有無を確認する。

報告書

(2件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 2022 実施状況報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて 2023

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] HTLV-1によるシェーグレン症候群患者抗Ro60/SS-A抗体の抑制2023

    • 著者名/発表者名
      中村英樹、長澤洋介、北村登、塚本昌子、永田欽也
    • 学会等名
      日本シェーグレン症候群学会学術集会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書

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公開日: 2022-04-19   更新日: 2024-12-25  

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