研究課題/領域番号 |
22K08556
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分54020:膠原病およびアレルギー内科学関連
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研究機関 | 金沢医科大学 |
研究代表者 |
正木 康史 金沢医科大学, 医学部, 教授 (40238895)
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研究分担者 |
塚本 憲史 群馬大学, 医学部附属病院, 准教授 (10292583)
黒瀬 望 独立行政法人国立病院機構(金沢医療センター臨床研究部), その他部局等, その他 (10319048)
川端 浩 独立行政法人国立病院機構(京都医療センター臨床研究センター), 臨床研究企画運営部, 研究員 (10329401)
飯田 安保 金沢医科大学, 一般教育機構, 准教授 (10337173)
三浦 勝浩 日本大学, 医学部, 准教授 (10468738)
石垣 靖人 金沢医科大学, 総合医学研究所, 教授 (20232275)
青木 定夫 新潟薬科大学, 薬学部, 教授 (40242408)
新井田 要 金沢医科大学, 総合医学研究所, 教授 (40293344)
山田 壮亮 金沢医科大学, 医学部, 教授 (90525453)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2024年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | インターロイキン6 / 血管内皮増殖因子 / 自己抗体 / 血小板減少 / フェリチン / インターフェロンγ / TAFRO症候群 / 多中心性Castleman病 / マルチプレックス解析 / DNAマイクロアレイ / バイオバンク |
研究開始時の研究の概要 |
TAFRO症候群は発熱、全身浮腫(胸水・腹水)、血小板減少、腎障害などを主徴とする全身炎症性疾患である。発症してから急速に重篤化し、適切な治療開始が遅れると致死的となる。類縁疾患である多中心性Castleman病は比較的緩慢に進行する症例が多いものの、一部は重症化し予後不良の経過を辿る。いずれも発症機序や病態は未だ不明なところが多く、早期診断と治療開始が予後改善に不可欠であり、診断や治療効果判定に有用なバイオマーカーの確立が喫緊の課題である。金沢医科大学バイオバンクに収集された検体を用いて、蛋白・DNA・mRNAレベルの解析を行い、診断や治療効果判定に有用な新規のバイオマーカーを探索する。
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研究実績の概要 |
TAFRO症候群、特発性多中心性Castleman病およびこれらと鑑別を要する疾患(悪性リンパ腫、膠原病・血管炎、IgG4関連疾患)症例の末梢血検体を収集し、DNA/RNA,血清として金沢医科大学バイオバンクに収集を続けている。次年度に、健常人検体を加え、タンパクレベルで、マルチプレックス解析にてサイトカイン; IL-6, VEGF, BLyS(BAFF), APRIL, IP-10, MCP-1, IFN-γを含む67項目について網羅的に解析する予定である。 なお、付随的な臨床研究として、後方視的に登録されたTAFRO症候群131症例における自己抗体陽性群(n=72)と自己抗体陰性群(n=59)との比較し検討した。2群間での初発時のデータの比較で、血小板数が自己抗体陽性群では中央値2.85万/μL、陰性群では中央値5.60万/μLと有意に低値であり(P=0.000327)、フェリチンが自己抗体陽性群では中央値440.4ng/mL、陰性群では中央値694.0ng/mLと有意に低値であった(P= 0.00694)。自己抗体陽性TAFRO症候群症例では血小板数が少なく、フェリチン増加が軽度な傾向を認めたが、これらの差異が病態の重症度によるものか、合併症などに基づくものか、更に解析を加えている。 これらの研究を行いつつ、TAFRO症候群および特発性多中心性Castleman病に関して、総説論文を投稿し(Intern Med. 2023;62(1):27-32., Ann Hematol. 2022;101(3):485-490.)、啓蒙活動を続けた。その結果、多くの施設から患者紹介やセカンドオピニオンの依頼があり、これが患者リクルートにも繋がっている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
研究を直接担当する医局員(研究分担者・研究協力者)の人事異動があり、一時研究が中断していたが、その問題も解決し再び順調に動き始めている。
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今後の研究の推進方策 |
地道にTAFRO症候群、特発性多中心性Castleman病およびこれらと鑑別を要する疾患(悪性リンパ腫、膠原病・血管炎、IgG4関連疾患)症例の末梢血検体を収集を続ける。本研究活動を北陸周辺の医療機関にも周知し、患者リクルートを図り、検体を収集する。
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