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カプシド蛋白質の二量体化を標的とした新規抗HIV薬開発に向けた基礎研究

研究課題

研究課題/領域番号 22K08615
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分54030:感染症内科学関連
研究機関国立感染症研究所

研究代表者

村上 努  国立感染症研究所, エイズ研究センター, 主任研究官 (50336385)

研究分担者 玉村 啓和  東京医科歯科大学, 生体材料工学研究所, 教授 (80217182)
研究期間 (年度) 2022-04-01 – 2025-03-31
研究課題ステータス 交付 (2022年度)
配分額 *注記
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2024年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2023年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2022年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
キーワードHIV / カプシド蛋白質 / 二量体化 / 抗HIV剤
研究開始時の研究の概要

申請者らは、CA蛋白質2分子間疎水性相互作用の阻害が期待される低分子化合物を設計し、化学合成した。その中で、MKN-3誘導体(TKB063)は複製後期過程の阻害が示唆された。本研究では、中程度の抗HIV-1活性を示したTKB063の抗ウイルススペクトラムと複製後期過程における作用機序を検討する。さらに、作用機序と構造生物学的情報などから、より高い抗HIV-1活性とより低い細胞毒性を持つMKN-3誘導体を創製する。加えて、作用機序解明の一環として、MKN-3誘導体に対する耐性HIV-1の誘導と耐性機序の解析を行う。

研究実績の概要

我々はこれまで、in silicoスクリーニングによって、HIV-1カプシド(CA)の二量体化に関与するHelix9-Helix9相互作用を標的とする低分子化合物の中の一つ、MKN-3誘導体(TKB063)ついて報告した。今年度は、TKB063を用いた抗HIV-1作用機序の解析を行い、さらにTKB063より活性が高く、細胞毒性が低い誘導体の創製を目指した。293T細胞において、TKB063存在・非存在下でNL4-3をトランスフェクトし、ウイルス産生量(p24 ELISA)および産生ウイルスの感染価(TZM-bl細胞)を測定した。25 uM TKB063処理においてウイルス産生量および感染価の部分的な低下が認められた。次に、MT-4細胞に高濃度のHIV-1を吸着させた後、TKB063存在・非存在下で温度を37℃に上げ感染を進行させ、感染後30時間に産生されたウイルス量および産生ウイルスの感染価を測定した。産生ウイルス量は25 uMのTKB063で処理した細胞においても大きな減少は認められなかった。一方、産生ウイルスの感染価は、処理したTKB063の濃度に依存して低下していた。以上の結果は、新規抗HIV-1低分子化合物TKB063は、HIV-1複製後期過程においてCAに作用して、産生ウイルスの感染性を低下させている可能性を示している。また、TKB063の誘導体合成では、疎水性および細胞膜透過性の改変により、TKB063より高い抗HIV-1活性を示す化合物の創製に成功した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

コロナウイルス感染症対策等

今後の研究の推進方策

TKB063を使用して、この薬剤の作用機序の解明を進める。

報告書

(1件)
  • 2022 実施状況報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて 2023 2022

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Low-molecular-weight Anti-HIV-1 Agents Targeting HIV-1 Capsid Proteins2023

    • 著者名/発表者名
      Kobayakawa, T., M. Yokoyama, K. Tsuji, M. Fujino, M. Kurakami, T. Onishi, S. Boku, T. Ishii, Y.Miura, K. Shimohara, Y. Kishihara, N. Ohashi, O. Kotani, T. Murakami, H. Sato and H. Tamamura
    • 雑誌名

      RSC Advances

      巻: 13 号: 3 ページ: 2156-2167

    • DOI

      10.1039/d2ra06837k

    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] Gag蛋白質前駆体(Pr55Gag)の折畳み制御機構の予測と検証2022

    • 著者名/発表者名
      村上 努、横山 勝、佐藤裕徳、野間口雅子、小谷 治
    • 学会等名
      第36回日本エイズ学会学術集会・総会
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書

URL: 

公開日: 2022-04-19   更新日: 2023-12-25  

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