研究課題/領域番号 |
22K08645
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分54040:代謝および内分泌学関連
|
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
高瀬 暁 東京大学, 医学部附属病院, 助教 (80508094)
|
研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
|
研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2024年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
|
キーワード | 高中性脂肪血症 / 急性膵炎 / 動脈硬化 / 遺伝子解析 / HTG / monogenic disease / SNP |
研究開始時の研究の概要 |
高中性脂肪血症(Hyper Triglyceridemia; HTG)はcommon disease の一つであるが、severe HTGは急性膵炎、mild HTGは動脈硬化症のリスク因子につき、その合併症予防・管理が重要視される。では、どのような遺伝・環境要因が加わると合併症を来たすのか? severe HTGは単一遺伝子にrare variantを持つmonogenic diseaseが多いとされるが、申請者らは複数遺伝子に変異を有する症例も同定してきた。本研究では、所属研究室の脂質異常症ゲノムコホートを用いて遺伝学的要因を同定し、環境要因・その他臨床情報により単変量・多変量解析することにより、合併症発症リスク因子を探索する。
|
研究実績の概要 |
中性脂肪(triglyceride; TG)は、血中では小腸由来のカイロミクロン(chylomicron; CM)と肝臓由来のVLDLによって運ばれ、いずれもリポ蛋白リパーゼ(lipoprotein lipase; LPL)とその関連遺伝子(APOC2、APOA5、GPIHBP1、LMF1)によって代謝されている。これらの遺伝子の欠損症(monogenic; rare variantのホモ・複合ヘテロ接合体)は、CM蓄積を伴う重度の高中性脂肪血症(Hyper Triglyceridemia; HTG)を来たす(原発性高CM血症)。一方、HTG関連遺伝子の変異の集積(polygenic; rare variantのヘテロ接合体、およびcommon variant)も、環境要因(糖尿病、飲酒など)と複合して軽度から重度のHTGを来たす。 severe HTGは急性膵炎の、mild HTGは動脈硬化のリスクとされるが、全てのHTG患者が合併症を来たすわけではない。severe HTGでも膵炎を来たすのは約10-20%程度と言われる。では、どのような遺伝・環境要因が加わると合併症を来たすのか?「どのような患者が膵炎や動脈硬化リスクか」が分かれば、ハイリスク患者を重点的に治療する個別化医療に役立つ。 そこで、本研究課題では申請者所属研究室の脂質異常症コホートを活用し、説明・同意のもと全エクソーム解析を含めた遺伝子解析を行ない、HTGの遺伝要因と合併症との関連を解析することで、ハイリスクHTGの同定を目指す。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
申請者所属研究室にて構築中の脂質異常症コホート組み入れ患者に対し、説明、同意のもと、血液採取、ゲノム抽出を進めながら、遺伝子解析を進めている。
|
今後の研究の推進方策 |
引き続き、患者リクルートを継続すると共に、順次、全エクソーム解析を含めた遺伝子解析を進めていく。
|