研究課題/領域番号 |
22K08657
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分54040:代謝および内分泌学関連
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研究機関 | 高知大学 |
研究代表者 |
西山 充 高知大学, 教育研究部医療学系臨床医学部門, 教授 (50315008)
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研究分担者 |
清野 透 国立研究開発法人国立がん研究センター, 先端医療開発センター, プロジェクトリーダー (10186356)
須賀 英隆 名古屋大学, 医学系研究科, 准教授 (20569818)
佐藤 好隆 名古屋大学, 医学系研究科, 准教授 (40754940)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2025年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2024年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2023年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | ACTH細胞 / iPS細胞 / Cushing病 / ACTH分泌低下症 |
研究開始時の研究の概要 |
脳下垂体は全身の内分泌機構における司令塔であり、下垂体ACTH(副腎皮質刺激ホルモン)は生体の恒常性維持に重要である。Cushing病やACTH分泌低下症は難病に指定されているが、これらの病態解明・治療開発を行うためには、有用な研究ツールの開発が必要である。 本研究の目的は、iPS細胞(人工多能性幹細胞)を用いてACTH細胞株を樹立することである。下垂体には複数の内分泌細胞が混在しており、本細胞株の作成は困難が予想されるが、我々は全く新しい手法によりACTH細胞株を樹立する。 本研究にて作出される新規ヒトACTH細胞株を用いて、下垂体難病の発症機序・病態の解明、および新規薬物療法の開発を行う。
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研究実績の概要 |
脳下垂体は全身の内分泌機構における司令塔としての役割を担う。特に下垂体ACTH(副腎皮質刺激ホルモン)は生体の恒常性維持に重要であり、Cushing病や ACTH分泌低下症は難病に指定されている。一方で、下垂体は解剖学的位置より組織採取や初代培養は困難であり、 また実際の病態を再現できる細胞株は存在しない。従って、これらの下垂体難病における病態解明、治療開発を行うためには、有用な研究ツールの開発が必要である。 本研究の目的は、iPS細胞(人工多能性幹細胞)を用いてヒトACTH細胞を作出することである。下垂体には複数の内分泌細胞が混在しており、一般に神経内分泌系の細胞株作成は困難などいくつかのハードルがあるが、我々は全く新しい手法によりヒトACTH細胞を樹立する。本研究にて得られる新規ヒトACTH細胞を用いた 解析を進めることにより、下垂体難病の発症機序・病態の解明、および新規薬物療法の開発において革新的な成果が期待される。 令和4年度および5年度は、当初の予定通り ①PiggyBACベクターに TetOn-CDK4R24C/Cyclin D1/TERT を組み込み、エレクトロポレーションにより iPS細胞に導入、②上記導入した iPS細胞より下垂体原基に分化、磁気ビーズ吸着法により内因性 ACTH細胞を選別、③テトラサイクリン(Dox)添加を開始して、TetOn-不死化ベクター導入ACTH細胞の採取をトライした。しかしながら、目的のACTH細胞株は得られず、条件設定を練り直す必要があると考えられる。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
令和5年度には ACTH細胞株を作出する予定であったが、現時点では目的のACTH細胞株を得られておらず、種々の段階における条件設定を含めて 見直す必要があると考えられる。
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今後の研究の推進方策 |
不死化因子(CDK4/Cyclin D1 および TERT)を iPS細胞に導入した上で、下垂体原基に分化させて、ACTH細胞株を誘導する計画であるが、 不死化因子導入の順番やタイミングに工夫が必要と考えられる。令和6年度には、これらの条件設定を順次実施する予定であり、ACTH産生腫瘍でみられる USP8変異の導入についても検討中である。
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