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胆汁酸・脂質エステル体産生に寄与する腸内細菌叢同定と生理学的作用機序の探索

研究課題

研究課題/領域番号 22K08662
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分54040:代謝および内分泌学関連
研究機関順天堂大学

研究代表者

鈴木 光幸  順天堂大学, 医学部, 准教授 (90449059)

研究分担者 成島 聖子  国立研究開発法人理化学研究所, 生命医科学研究センター, 上級研究員 (80578336)
研究期間 (年度) 2022-04-01 – 2025-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2024年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
キーワード便中胆汁酸 / 胆汁酸脂肪酸エステル体 / IL-6 / LC/MS / 胆汁酸 / 脂質エステル体 / 腸内細菌叢
研究開始時の研究の概要

近年、メタボローム解析から腸内菌(群)により生成される胆汁酸や脂肪酸がシグナル伝達物質として作用し、これらの疾患の病勢に関与することが明らかになってきた。胆汁酸の腸内細菌による主な代謝物は、二次胆汁酸と呼ばれるデオキシコール酸(DCA)とリトコール酸(LCA) である。便中ではDCAとLCAの3位水酸基エピマー型(iso型)が、腸内で脂肪酸とエステル体を形成している。本研究では、iso-LCAまたはiso-DCAと脂肪酸の結合化合物について、腸内濃度および産生腸内細菌を同定するとともにその生理学的作用機序を探索する。

研究実績の概要

糞便中の胆汁酸は、非共有結合の形態で存在するものの、鹸化可能な胆汁酸も存在することが知られている。昨年度までの研究で、分析標準物質としてイソデオキシコール酸(isoDCA)とイソリトコール酸(isoLCA)の一連の脂肪酸3β-アシル結合体を化学合成し、新生児から成人(n=64)までの糞便プロファイルをLC/MSにより分析した結果、脂肪酸抱合イソ型胆汁酸(FA-isoBAs)が2歳から成人まで常に存在しており、C16およびC18鎖のFA-isoBAsエステルが年齢に関係なく優勢であることが判明している。今年度はマウスマクロファージRAW264.7細胞を用い、FA-isoBAsの抗炎症作用について検討した。12穴培養プレートにRAW264.7を1.0×105 cellsで播種し48時間培養した。GW9508(遊離脂肪酸受容体Ffar4のリガンド)、Linoleic acid、LCA、iso-LCA、Linoleoyl-isoLCAにて1時間treatmentした後、Escherichia coli由来リポ多糖(LPS)を添加し24時間後に上清および細胞を回収した。上清中の炎症性サイトカイン濃度(IL6、TNF-α, MCP-1など)、および細胞溶解液からcDNAを作成し、各種サイトカインのmRNA発現量を解析した。Linoleic acid またはisoLCAそれぞれ単独treatmentと比較し、Linoleoyl-isoLCA を添加するとIL-6などの炎症性サイトカインの産生が抑制されていた。FA-isoBAsの1つであるLinoleoyl-isoLCAが腸管内で抗炎症作用を発揮している可能性を示した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

昨年度に開始を予定していた脂肪酸抱合イソ型胆汁酸(FA-isoBAs)における抗炎症作用の検討を開始し、細胞培養系を利用することで効率よく解析ができ、当初の研究実施計画に達することできた。

今後の研究の推進方策

RAW264.7細胞での抗炎症作用発現機序の解明、脂肪酸抱合イソ型胆汁酸(FA-isoBAs)が有する他の生理学的作用の探索は今後の研究課題である。

報告書

(2件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 2022 実施状況報告書
  • 研究成果

    (3件)

すべて 2023 2022

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] Characterization of long-chain fatty acid-linked bile acids: a major conjugation form of 3β-hydroxy bile acids in feces2022

    • 著者名/発表者名
      Takei H, Narushima S, Suzuki M, Kakiyama G, Sasaki T, Murai T, Yamashro Y, Nittono H.
    • 雑誌名

      J Lipid Res

      巻: 10 号: 10 ページ: 100275-100275

    • DOI

      10.1016/j.jlr.2022.100275

    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] 胆汁酸・脂肪酸胆汁酸エステルの同時測定法を用いた小児潰瘍性大腸炎患者の便中分析2023

    • 著者名/発表者名
      武井 一、成島 聖子、鈴木 光幸、神保 圭佑、日比生 武蔵、佐々木 隆浩、村井 毅、山下ユキコ、小川 祥二郎、宇根瑞穂、入戸野 博
    • 学会等名
      第44回胆汁酸研究会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] 脂肪酸胆汁酸エステルはLPS誘導炎症反応を抑制する -RAW264.7細胞2022

    • 著者名/発表者名
      平井沙依子、鈴木光幸、成島聖子、佐々木隆浩、村井毅、武井一、入戸野博、清水俊明
    • 学会等名
      第43回胆汁酸研究会
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書

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公開日: 2022-04-19   更新日: 2024-12-25  

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