研究課題/領域番号 |
22K08691
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分55010:外科学一般および小児外科学関連
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
門 威志 大阪大学, 医学部附属病院, 医員 (70911999)
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研究分担者 |
小林 省吾 大阪大学, 大学院医学系研究科, 准教授 (30452436)
富丸 慶人 大阪大学, 大学院医学系研究科, 助教 (70528570)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2024年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 膵島移植 / 脂肪由来幹細胞 / iPS細胞 |
研究開始時の研究の概要 |
重症1型糖尿病患者に対する膵島移植は、膵臓移植に比して低侵襲であり、生命予後も改善する治療として、注目されている。しかし、インスリン離脱までには複数回の移植を要することや本邦での絶対的ドナー不足などが問題となっている。さらに皮下移植では血糖正常化には、多量の膵島細胞を必要とするため、新たな細胞ソースの探求・開発が期待されている。そこで我々は多分化能及び自己複製能力を有し、無限の細胞供給源となる可能性がある、ヒトiPS細胞を細胞ソースとする方針とした。これまでヒトiPS細胞由来β細胞とADSCを皮下に共移植した報告はなく、その結果は新たな知見をもたらす重要なものになる。
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研究実績の概要 |
重症1型糖尿病患者に対する膵島移植は、膵臓移植に比して低侵襲にQOLの改善だけでなく、 生命予後も改善する治療として、注目されているが、インスリン離脱までには複数回の移植を要することや絶対的ドナー不足などが問題となっている。また、異種移植によるドナー不足の解消は人畜共通感染症の面から安全性が懸念されており、今後は再生医療を含めた膵島移植の長期生着に向けた技術改善と同時に、安全で安定した供給が行える新たな組織移植に期待が寄せられている。そこで本研究では、臨床応用に向けて、より簡便な膵島移植方法として、脂肪由来幹細胞(ADSC)を用いた新規膵島移植治療法の開発を目指す。。本研究ではADSCおよびマウス膵β細胞株であるMIN6,マウスの膵島細胞,ヒトiPS細胞由来膵β細胞の共培養による組織構築および、同組織のマウスに対する皮下移植を行い、そのグラフト機能およびそのメカニズムの検証を目的とする。今回の検討では、in vitroにおいて、MIN6とマウスの膵島細胞をADSCとそれぞれ共培養することで、インスリン遺伝子発現の上昇およびインスリン分泌能の向上を認めた。今後、ヒトiPS細胞由来膵β細胞を用いての検討も行う予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
in vitroにおいては、MIN6およびマウスの膵島細胞とADSCをそれぞれ共培養することで、インスリン分泌能の向上を認め、ADSCの有効性が確認された。しかしMIN6を用いて、糖尿病化させたマウスの皮下に共移植した実験では、血糖降下までの時間に差を認めなかった。また マウスの膵島細胞とADSCの皮下移植実験では、現在のところ有意な血糖値の改善が確認できていない。
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今後の研究の推進方策 |
引き続きマウスの膵島細胞とADSCの移植実験を行い、細胞移植方法や移植細胞数の検討を行っていく。移植方法が確立できれば、ヒトiPS細胞由来膵β細胞を用いた検討を行う。
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