研究課題/領域番号 |
22K08704
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分55010:外科学一般および小児外科学関連
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研究機関 | 藤田医科大学 |
研究代表者 |
喜島 祐子 藤田医科大学, 医学部, 教授 (60381175)
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研究分担者 |
平田 宗嗣 藤田医科大学, 医学部, 准教授 (00649072)
井上 義一 藤田医科大学, 医学部, 准教授 (80340264)
戸田 洋子 藤田医科大学, 医学部, 助教 (90814301)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
2024年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2023年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2022年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 乳房部分切除 / 乳房温存術 / オンコプラスティックサージャリー / volume replacement / 遊離真皮脂肪移植 / 乳房温存オンコプラスティックサージャリー / 脂肪移植 |
研究開始時の研究の概要 |
乳房温存術時のOBSには,整容性を保持する手法として①Volume replacelment:乳腺の部分欠損を周囲乳腺組織や乳房外組織の授動・充填する方法と②Volume displacement:欠損部を乳腺組織で授動・補修する方法,がある.我々はこれまで,日本人女性に対する①に関する臨床研究を行い報告してきた.これまで明らかとなった問題点を解決する目的で今回の研究では,血小板含有血漿成分と脂肪幹細胞含脂肪移植に着目し検討する. 1) 血小板含有血漿成分を用いた新たな脂肪筋膜弁による補填 2) 脂肪幹細胞含脂肪による新たな脂肪筋膜弁による補填 基礎的,臨床的観点から安全性,有用性を検証する.
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研究実績の概要 |
日本人女性に対する乳房温存オンコプラスティックサージャリーとして,volume replacementおよびvolume disaplacemetを実施した.そのうち,臨床例における,胸背脂肪筋膜弁補填によるvolume replacementを実施し,臨床結果の検討を行った.
これまでの研究から,臨床例で移植片の経時的変化に関して, CTによる理学的・客観的評価法を用いた整容性評価とともに,FDFGの針生検サンプルの病理学的評価を行った.移植片のサイズ(幅)は移植後緩徐に減少し,術後5年で移植時の50%となること,移植片の厚みは移植後6か月でいったん移植時の125%へと増加しその後減少し,術後5年で100%と保たれていること,針生検サンプルの病理検査では脂肪構造は術後1年以内の症例では76%,1-4年経過例では63%,術後4年以上の経過例では54%となることが明らかになっている.
乳房外領域の胸背脂肪筋膜弁による補填法では,胸背脂肪筋膜弁の一部に真皮を付着させることで,臨床的に筋膜弁の血流と体積維持に有効で,本手技導入直後の原法と比較すると改良点を加えた変法実施例では術後合併症,術後の整容性に改善点が見られることが明らかとなり,研究成果をまとめ,Breast Cancer誌へ投稿し掲載された.また,これまで実施した遊離真皮脂肪片移植の臨床例の術後観察を継続実施している.乳房温存オンコプラスティックサージャリーの結果を日本乳癌学会,日本乳房オンコプラスティックサージャリー学会で発表した.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
臨床例の経過観察は概ね順調に進展している.今後は,基礎研究に着手し,臨床研究と基礎研究の結果を総合的に判断していく予定である.
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今後の研究の推進方策 |
引き続き,乳房温存オンコプラスティックサージャリーに関する臨床データの収集を行うとともに,新規の臨床症例を収集する.これと並行して基礎研究を実施していく.
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