研究課題/領域番号 |
22K08713
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分55010:外科学一般および小児外科学関連
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研究機関 | 徳島大学 |
研究代表者 |
徳永 卓哉 徳島大学, 病院, 助教 (30448328)
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研究分担者 |
池本 哲也 徳島大学, 病院, 教授 (20398019)
齋藤 裕 徳島大学, 病院, 講師 (50548675)
西 正暁 徳島大学, 病院, 助教 (70464344)
吉川 幸造 徳島大学, 大学院医歯薬学研究部(医学域), 特任教授 (80448331)
和田 佑馬 徳島大学, 病院, 特任助教 (80773944)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2024年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 脂肪由来幹細胞 / 神経再生 / Schwann細胞 / 修復Schwann細胞 / Schwann様細胞 / Exosome / 排尿障害 / 脂肪由来間葉系幹細胞(ADSC) / exosome |
研究開始時の研究の概要 |
Schwann細胞(SC)は神経修復過程において未熟な修復SCへと脱分化することが報告されているが、脂肪由来間葉系幹細胞(ADSC)から分化誘導したSchwann様細胞(SLC)をどこまで分化させればより修復SCに類似した細胞になるかは不明である。今回SLCの分化度に注目し、発現するタンパク質、遺伝子を解析することで作成したSLCの至適分化時間を検討する。またSLCから分泌されるexosomeのみの投与でも神経再生促進効果が得られるかどうか検討する。
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研究実績の概要 |
進行下部直腸癌に対する化学放射線療法や側方リンパ節郭清手技の進歩により、治療成績は向上している一方、骨盤内臓神経障害による術後排尿障害はQOL低下の一因となる。末梢神経再生にはSchwann細胞(SC)が重要な役割を担っているが、近年、脂肪由来間葉系幹細胞(ADSC)を用いた神経再生効果が注目されている。これまでに我々はADSCの分化誘導過程において、folic acid(FA)を加えた機能的なSchwann様細胞分化プロトコールを報告してきた。一方、Schwann細胞は神経修復過程において未熟な修復SCへと脱分化することが報告されているが、ADSCから分化誘導したSLCをどこまで分化させればより修復SCに類似した細胞になるかは不明である。今回SLCの分化度に注目し、発現するタンパク質、遺伝子を解析することで我々が作成したSLC(FA)の至適分化時間を検討する。そして最終的に術後排尿障害モデルにおける、臨床応用を目指した神経再生促進および排尿障害改善効果を確立する目的で本研究計画を立案した。 〈結果〉1.ADSCからSchwann細胞へ分化誘導しPCRでS100の発現を確認しSLCを作成した。2.DRGニューロン細胞株(NC)およびSemaphorinを添加し神経障害を惹起したNC (iNC)とSLCを共培養し、SCの神経突起の伸長、培養液中のmiRNAに関してmicroRNA arrayで検討をおこなった。SLCと共培養したNCおよびiNCは、control SC群と比較して神経突起数および伸長度の有意な増加を認めた(p<0.05)。また、SLCとiNCの共培養を行った培養液では他群と比較してmiR let 7a-5pの上昇を認めた。3.麻酔下に骨盤内臓神経を挫滅し排尿障害モデルラットを作成した。排尿障害群では膀胱内圧測定にて術後 14 日目 (POD) に最大内圧 (MP) が大幅に低下していることが明らかになりましたが、SLC移植群では 14 日目にsameと同じレベルまで MP の改善が観察されました。以上よりin vivo、in vitroにおいてSLC移植による神経再生効果を認めた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
ADSCよりSLCへの分化誘導を確認した。In vitroではSemaphorinで損傷を起こした神経細胞にSLCを投与したところ、神経突起の伸長効果が見られた。また、in vivoでは骨盤内臓神経を切離することで排尿障害モデルラットを作成し、SLCを投与することで膀胱最大内圧の改善効果を認めた。 SLC移植による神経再生効果を確認できたため、今後In vitroでのSLCの至適培養時間について検討していく予定であるが、まだ開始出来ていないためやや遅れていると評価した。
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今後の研究の推進方策 |
坐骨神経損傷モデルラットを作成し、損傷後1日目、3日目、7日目、14日目に損傷部の組織を採取し修復SCの発現を確認する。続いて、SLCの至適培養時間を検討するためSLCの培養時間により3群(PhaseⅠ:7日、PhaseⅡ:14日、PhaseⅢ:21日)に分け以下の項目について修復SCと比較検討する(免疫染色:P75NTR、GFAP、MBP PCR:GDNF、BDNF、NGF PCR:EGR2、Krox-20、c-Jun)。より修復SCに近い培養時間を検討する。そして培養した修復SCで神経再生効果を検討する。またExosomeの抽出しその効果を検討する。最終的には排尿障害モデルラットを作成し今回の研究により導き出した至適培養時間で培養したSLC、またはexosomeを用いて排尿障害の改善効果を検討する予定である。
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