研究課題/領域番号 |
22K08717
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分55010:外科学一般および小児外科学関連
|
研究機関 | 長崎大学 |
研究代表者 |
足立 智彦 長崎大学, 医歯薬学総合研究科(医学系), 講師 (60437879)
|
研究分担者 |
吉野 恭平 長崎大学, 病院(医学系), 医員 (20909204)
今村 一歩 長崎大学, 病院(医学系), 助教 (60909183)
|
研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
|
研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2024年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
|
キーワード | 低分子化合物 / 膵外分泌細胞 / 膵頭移植 |
研究開始時の研究の概要 |
1型糖尿病に対する根治細胞療法が膵島細胞移植だが、膵島移植成績向上につなげる手法の開発が喫緊の課題である。膵島移植は腫瘍形成の可能性がなく、かつ拒絶も生じない新規誘導β細胞を用いたものと考えた場合、自己の膵臓の細胞から遺伝子導入/転写因子調節等をすることなく新規β細胞の誘導作成が可能となれば、その恩恵は計り知れない。 これまでに研究代表者が所属する研究グループで行ってきた成熟肝細胞由来の肝前駆細胞(CLiP)に関する研究の概念を膵組織に応用し、低分子化合物のみを用いての膵前駆細胞(CPaP)へのリプログラミングから新規β細胞誘導を試み、腫瘍形成が無く拒絶もない膵島細胞移植医療の構築を試みる。
|
研究実績の概要 |
当科ではこれまでにCLiP (Chemicaly induced liver progenitor cell)を用いた検討で、成熟肝細胞への低分子化合物添加にて前駆細胞への若返り、およびそこからの肝細胞あるいは胆道系細胞への誘導を確立している。これを膵臓にあてはめれば、1型糖尿病患者の膵臓には、β細胞は枯渇しているものの、その他のホルモン分泌細胞であるα・δ細胞や膵外分泌細胞あるいは膵管上皮細胞は問題なく存在することから、肝臓の成熟肝細胞でのCLiP同様に、成熟膵細胞を用いて前駆細胞へのリプログラミング(Chemically-induced Pancreas Progenitor(CPaP))およびβ細胞への誘導ができる可能性が高い。患者の尾側膵切除を行い、そこから分離された腺房/膵管上皮から前駆細胞に戻したうえでのβ細胞誘導、自家移植が可能ではとの考えに至った。 本年は小動物膵臓を用いたin vitro実験を施行。STZ200mgを腹腔内投与し,1型DMマウスを作製。随時血糖値>350mg以上を基準とした。これらのマウスの膵臓を摘出し、組織を消化・分離し、播種、各種少分子化合物添加培地でDAY7まで浮遊培養を行い、最終的に、DAY0.2.7でRNA抽出を行った。低分子化合物として、YACと5-AZAを用いて検討をまず行ったが、PDX1/NGN3発現ともに一定の方向性を現状では見いだせていない。あるいは、5-AZAを用いて、他のSOX9/ Ptf1a/ nkx2.2/ Nuerd1等の前駆細胞マーカーも検討しているが、やはり現状では前駆細胞化等は認めていない。 並行して、カナダ:アルバータ大学から提供されたヒト外分泌細胞を用いて同様の検討を行っている。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
望むべく結果が現状では得られていないが、研究を継続する。
|
今後の研究の推進方策 |
現況でのrodentを用いた検討とともに、ヒト膵外分泌細胞を用いた同様の検討を行う。
|