研究課題/領域番号 |
22K08728
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分55010:外科学一般および小児外科学関連
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
菱木 知郎 千葉大学, 大学院医学研究院, 教授 (00375776)
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研究分担者 |
金田 篤志 千葉大学, 大学院医学研究院, 教授 (10313024)
照井 慶太 千葉大学, 大学院医学研究院, 准教授 (70375773)
大塚 将之 千葉大学, 大学院医学研究院, 教授 (90334185)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2024年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 膵・胆管合流異常 / 胆管がん / エピゲノム異常 / DNAメチル化 / 先天性胆道拡張症 / 胆管癌 / 分子機構 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究課題では小児期にしばしば発症する先天性胆道拡張症の一部から非常に長い時間を経て胆道癌が発生するメカニズムを解明することを目的としている。先天性胆道拡張症は必ず膵管と胆管の合流形態に異常があり、これが慢性炎症を引き起こしてがん化につながるとされてきたが、その詳細な分子機構は不明である。そこで、膵・胆管合流異常を伴う胆管癌と、先天性胆道拡張症の胆道組織におけるゲノム・エピゲノム異常の網羅的解析を行い、PBMを背景とする胆管癌発生の時間軸に沿った分子機構の解明をめざす。本研究で発癌の分子機構を明らかにすることで胆管癌の早期発見や新規分子標的治療の開発が可能になると期待される。
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研究実績の概要 |
膵・胆管合流異常を伴う胆道癌および胆道癌発症前の先天性胆道拡張症患者の胆道組織におけるゲノム・エピゲノム異常の網羅的解析を行い、膵・胆管合流異常(Pancreaticobiliary maljunction; 以下PBM)を背景とする胆管癌発生の時間軸に沿った分子機構の解明をめざす研究である。PBMは胆管癌発症の重要なリスク因子であり、膵液の胆管内逆流に起因する慢性炎症を引き起こして癌化に至ると考えられている。胆道癌発生の機序について、膵液逆流に起因する慢性炎症に伴うhyperplasia を主体とする粘膜上皮の変化を経て癌化するという hyperplasia-dysplasia-carcinoma sequenceが広く支持されているが、その詳細な分子生物学的機序は理解されていない。これまでに先天性胆道拡張症の胆管において異常なエピゲノム修飾が早期から蓄積していることが示されている。本研究ではその詳細な分子機構の解明をめざす 2022年度に生命倫理委員会で承認が得られた後、成人の癌症例及び小児の非癌症例に対して、同意書取得および検体収集を断続的に行ってきた。2023年度は同意取得症例のうち、まず癌組織での核酸抽出を行った。同意取得症例の胆道癌FFPEサンプルからDNAを抽出し、各々十分量のDNAを抽出することができた。非癌部の胆道組織に関して、抽出の方法を検討している。非癌部の胆道組織のDNAを抽出した後に、網羅的DNAメチル化解析を企画している。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
癌組織での核酸抽出を行った。胆道癌FFPEサンプルを薄切し、HE染色により対象標本に癌組織が存在することを確認した。腫瘍境界にマーキングした後、マクロダイセクションにより腫瘍組織を選択的に切除し、核酸抽出キットを用いてDNAを抽出した。それぞれの検体でDNA量は十分収集できていることを確認した。胆道癌FFPEサンプルからの選択的な腫瘍組織DNAの抽出は問題無く実施できた。癌組織が豊富な症例であれば細胞数も多いものの、症例によっては上皮内のみにとどまっており、癌組織全体の量が少ないことが懸念されたため、薄切枚数を増やして対応し、最終的な抽出DNA量自体は問題なかった。非癌組織の胆道上皮に関しては、症例によってはFFPEブロック作成までの際に上皮が脱落している症例が散見されたため、解析対象症例について検討を要している。
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今後の研究の推進方策 |
胆道癌組織からのDNA抽出は問題無く実施できた。非癌組織からのDNA抽出について再考を要している。癌組織の抽出の際に、上皮内癌においては薄切枚数を増やした上で、マクロダイセクションにより十分量のDNAが収集できたことを考慮し、非癌胆道組織においてもマクロダイセクションでの抽出を企画している。また、胆道上皮が脱落している症例の抽出は困難だが、過形成変化所見がある症例や、胆嚢上皮であれば胆道上皮が豊富に存在しているため、これらの症例についてDNA抽出を行う。次いで、胆道上皮が脱落していない症例についても、DNA抽出を実施していく。DNAを抽出し次第、網羅的DNAメチル化解析を行う。
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