研究課題/領域番号 |
22K08743
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分55010:外科学一般および小児外科学関連
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研究機関 | 愛知医科大学 |
研究代表者 |
中野 正吾 愛知医科大学, 医学部, 教授 (20351108)
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研究分担者 |
藤井 公人 愛知医科大学, 医学部, 准教授 (00524331)
高阪 絢子 愛知医科大学, 医学部, 助教 (50440748)
後藤 真奈美 愛知医科大学, 医学部, 助教 (00740953)
伊藤 由季絵 愛知医科大学, 医学部, 助教 (10805469)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2024年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2023年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2022年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | 乳癌 / 乳房温存手術 / ICG / 蛍光観察カメラシステム / 超音波fusion技術 / RVS / 乳房MRI / 乳房US / non mass enhancement / MRI / 超音波 |
研究開始時の研究の概要 |
近年、近赤外線領域で励起光を受けると蛍光を発するindocyanine green (ICG)を用いた蛍光ナビゲーション手術が開発された。本研究では乳房温存手術において断端陽性率が高く、MRI non-mass enhancementを有する非触知乳癌に対し、ICG蛍光マーキングクリップを主病巣中央およびMRI造影領域端にReal-time virtual sonography下に留置し、可視化されたランドマークによる手術支援システムの開発をめざす。
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研究実績の概要 |
当該研究の主テーマはインドシアニングリーン(ICG)蛍光マーキングを用いた乳癌手術ナビゲーションシステムの開発である。超音波fusion技術を用いて同定された乳癌病変にICGによるマーキングを行い、蛍光観察カメラシステムを用いて切除領域の局在を可視化することを目指している。このシステムが乳房温存手術における断端陰性率を向上させ、再手術率の低下に寄与することができるかどうかが最終目標となる。今年度は、2022年度に行ったICG蛍光マーキングクリップの作成に関する予備実験を基に、手術切除標本内への留置の有用性について検討を行った。バード社のUltraClipブレストマーカーの先端に留置されている組織マーカのPVAスポンジに各種濃度のICGを染み込ませた後、乳癌切除標本への留置を試みた。5例に施行したが、スポンジ単体においてはICGを希釈しても蛍光観察カメラシステムで観察可能であったが、UltraClipブレストマーカー内にICGが残留するため、クリップのみの発色の観察が困難であった。よってUltraClipブレストマーカーの代替えとして、一致の倍率に希釈したICGを腫瘍周囲に局注する方法を考案し予備検討を開始した。7例に対し施行したところ、6例(86%)において切除領域の可視化が可能であった。局注濃度、投与量を調整することによりハレーションを防ぐことが可能であった。また同時にセンチネルリンパ節生検にも施行することが可能であった。今後、症例数を増やし、また蛍光観察カメラシステム法を検討し、ナビゲーションシステムの構築を目指したい。現在は触知乳癌に対して研究を継続しているが、RVSを用いた非触知乳癌の同定においては手法が確立できており、非触知乳癌に対するICG蛍光マーキング法の検証を進めていく。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
コロナ禍の影響もあり、症例集積が予定よりやや遅れているもの、おおむね順調に進展している。
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今後の研究の推進方策 |
ICG蛍光マーキングによる非触知乳癌に対する手術ナビゲーションシステムの開発に関して、症例の蓄積ならびに蛍光観察カメラシステムの再検討を行う。
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