研究課題/領域番号 |
22K08746
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分55010:外科学一般および小児外科学関連
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研究機関 | 秋田大学 |
研究代表者 |
今井 一博 秋田大学, 医学系研究科, 准教授 (70396555)
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研究分担者 |
海老原 敬 秋田大学, 医学系研究科, 教授 (20374407)
南谷 佳弘 秋田大学, 医学系研究科, 教授 (30239321)
鈴木 弘行 福島県立医科大学, 医学部, 教授 (30322340)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2024年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 免疫チェックポイント阻害薬 / Long tail effect / 薬剤誘導型 PD-1 発現細胞運命系譜マウス / 免疫再構築症候群 |
研究開始時の研究の概要 |
免疫チェックポイント阻害薬(ICIs)は一部の患者で極めて高い効果が得られ持続する。ICIs と殺細胞性抗癌剤の併用は、骨髄抑制により免疫療法の効果が減弱すると予想されるなか実際は併用療法が高い奏効を示すが、そのメカニズムは明らかではない。免疫関連有害事象と有効性は関連し、免疫回復過程で臨床症状が一過性に増悪する免疫再構築症候群も考慮すれば、骨髄回復期間が有効な ICIs の至適タイミングであり、抗腫瘍活性が高い。薬剤誘導型 PD-1 発現細胞運命系譜マウスを用いて、治療中の免疫担当細胞の分化・遊走を追跡し、ICIs の特徴でもある Long tail effect の機序を明らかにする。
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研究実績の概要 |
免疫チェックポイント阻害薬(ICIs)は Long tail effect により一部の患者で極めて高い効果が得られ持続する。1 次治療における ICIs と殺細胞性抗癌剤の併用療法は、奏効率が上昇し生存期間が延長する。骨髄抑制により免疫療法の効果が減弱すると予想されるなか実際は併用療法が高い奏効を示すが、そのメカニズムは未だ明らかになっていない。本研究では、世界初の薬剤誘導型 PD-1 発現細胞運命系譜マウスを用いて、併用療法中の免疫担当細胞の分化・遊走を短期・長期的に追跡し、Long tail effect の機序を明らかにする。本年度は、ICI Combo 治療モデルを確立した。(Lewis lung carcinoma) LLC-C57BL マウスで検討した。肺癌治療に置いて殺細胞性抗癌剤として使用される cisplatin (CDDP) と骨髄毒性が早い cyclophosphamide (CPA) が使用薬剤の候補である。CDDP 2.5mg, 5mg, or 10mg (/kg) また CPA 100mg, 200mg, 300mg (/kg) で至適投与量に関する検討を行い、CPA 100mg/kg が ICI の追加効果を見るのに最適であった。CPA 投与後 day4 に白血球減少 nadir からの回復を確認した。CDDP は LLC に対する抗腫瘍効果が不十分かつ骨髄抑制が遷延するため適さなかった。LLC-B6 マウスモデル(PD1 治療; anti-mouse PD-1 RMP1-14)を使用して、ICIs 至適タイミングの検討を開始する。薬剤誘導型 PD-1 陽性細胞系譜解析マウスに関しては、ICIs と同時にタモキシフェンを投与すると ICIs 治療時に PD-1 を発現する細胞が赤くなり、短期・長期的に生体内観察できることを確認した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
ICI Combo 治療モデルを確立、殺細胞性抗癌剤単剤と比較し有意な治療効果の差を確認した。現在、フローサイトメトリーを用いて、抗腫瘍効果を導く免疫担当細胞を調査・追跡しており、概ね順調に進展していると考えている。
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今後の研究の推進方策 |
免疫関連有害事象の治療としてステロイドをはじめとした免疫抑制剤を投与した場合に、抗腫瘍効果が明らかに減弱するということは示されていないが、骨髄抑制下で ICI 治療効果の減弱が起こるメカニズムの解明や原因となる免疫担当細胞を調査・追跡できれば、腫瘍免疫環境の動的理解から免疫治療併用化学療法の基礎を確立できると思われる。併用療法中の有害事象のため、ICI を中断し、殺傷害性抗がん剤のみで治療せざるを得ないことがある。この際、いわゆる ICI の Long tail effect を認める。本年度は、この状況をマウスで再現できる系を立ち上げ、PD-1 陽性細胞系譜解析マウスを用いて、Long tail effect に寄与する細胞集団を検討する。
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