研究課題/領域番号 |
22K08781
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分55020:消化器外科学関連
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研究機関 | 奈良県立医科大学 |
研究代表者 |
久下 博之 奈良県立医科大学, 医学部, 講師 (30801774)
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研究分担者 |
藤本 浩輔 奈良県立医科大学, 医学部附属病院, 研究員 (00896714)
岩佐 陽介 奈良県立医科大学, 医学部附属病院, 研究員 (30812317)
竹井 健 奈良県立医科大学, 医学部附属病院, 研究員 (30833701)
小山 文一 奈良県立医科大学, 医学部, 病院教授 (40316063)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2024年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | クローン病 / 肛門病変 |
研究開始時の研究の概要 |
近年の治療目標は抗TNF-α抗体に代表される生物学的製剤での「長期間の深い寛解維持」となっているが,肛門病変は約半数が再燃する.炎症抑制効果を長期維持することによる肛門病変QOL向上を目指した局所療法開発は急務である.本研究では,組織工学技術を応用したbFGF含有新規ドレナージチューブ開発,自己口腔粘膜上皮細胞シート遺伝子導入,T細胞不活化経路に着目したCTLA-4遺伝子導入細胞シート瘻管内移植によるCD肛門病変特異的な制御性T細胞療法開発を目的とする.研究成果は世界中で肛門病変に悩むCD患者にとって大きな福音となる.
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研究実績の概要 |
クローン病(Crohn’s disease: CD)は10歳から20歳代の若年発症を特徴とし,治癒を得ることは無く,生涯において慢性経過をたどり再燃寛解を繰り返す原因不明の疾患である.30-40%の患者に肛門病変合併を認め,局所炎症持続が長期間化すると著しい括約筋機能低下,複数回の肛門手術により肛門括約筋機能が廃絶すると永久人工肛門造設が必要となり最終的にQOLの著しい低下状態に至ることが多い.近年の治療目標は抗TNF-α抗体に代表される生物学的製剤での「長期間の深い寛解維持」となっているが,肛門病変は約半数が再燃する.炎症抑制効果を長期維持することによる肛門病変QOL向上を目指した局所療法開発は急務である.本研究では,組織工学技術を応用したbFGF含有新規ドレナージチューブ開発,自己口腔粘膜上皮細胞シート遺伝子導入,T細胞不活化経路に着目したCTLA-4遺伝子導入細胞シート瘻管内移植によるCD肛門病変特異的な制御性T細胞療法開発を目的とする. bFGF徐放シートンドレナージチューブ開発 合成樹脂で親水性,柔軟性,耐久性が高い特徴を持つPolyethylene terephtalate(日本特殊織物)を5×5×25mmの円筒状に加工,Polyvinyl alcoholでコーティングのうえ滅菌する(図3).bFGFを5% agaroseゲルに溶解,円筒状に加工したチューブ内腔に注入,bFGF徐放ドレナージチューブモデルを作成する.生理食塩水内でのbFGF徐放濃度と徐放持続期間をELISAで測定する.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
クローン病通院患者数150人程度で臨床治療成績集積は継続的に行っている.ドレナージチューブ開発においては産学連携で行う計画であり,現在コラボレーション先を検討中である.再生医療研究についても逐次開始してゆく予定である.CD肛門病変手術症例もデータ集積継続しており成果が出るように努力を継続する次第です.
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今後の研究の推進方策 |
実験系についてはpreliminaryなデータ解析開始目標とする.CD 臨床データベース作成も並行して行っており実 験データと臨床学的重症度(IOIBD, CDAI)や臨床病理情報対比が迅速に行える準備している.
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