研究課題/領域番号 |
22K08783
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分55020:消化器外科学関連
|
研究機関 | 順天堂大学 |
研究代表者 |
折田 創 順天堂大学, 医学部, 先任准教授 (50465069)
|
研究分担者 |
李 賢哲 順天堂大学, 医学部, 助教 (30758321)
小林 敏之 順天堂大学, 大学院医学研究科, 客員准教授 (40260070)
|
研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
|
研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2024年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
|
キーワード | 極長鎖脂肪酸 / 消化器癌 / 胃癌 / 大腸癌 / 脂肪酸伸長酵素 / ペルオキシソーム |
研究開始時の研究の概要 |
健常人において、皮膚以外にはごく微量しか存在しない極長鎖脂肪酸(VLCFA)の癌細胞内における異常蓄積のメカニズムについて、その役割解明と機序の検討をすることにより、これをターゲットとした新規抗癌治療戦略の樹立を目指す。具体的には、VLCFAの蓄積を脂肪酸伸長酵素ELOVLの強制発現、またはペルオキシソーム関連遺伝子の欠損で人工的に操作し、VLCFA蓄積量と腫瘍機能変化の相関から蓄積制御因子を同定する。
|
研究実績の概要 |
手術治療された胃癌30例、大腸癌30例を用いて、ELOVLE (脂肪酸伸長酵素)1~8までを正常部と癌部とでRT-PCRを行い、どの酵素が癌細胞内で増加しているかを確認した。 胃癌においては、ELOVLE5が正常部より高値を示した。他の酵素はいずれも正常部より低下を認めた。大腸癌においては、ELOVLE2とELOVLE7が正常部より高値を示した。P質量解析を同じ検体で行う予定であったが、RT-PCRが予想以上に検体を必要としていたため、質量解析できる量の残存がなくなってしまい、新しい検体を用意して、再度RT-PCRを行っているところである。こちらの結果を踏まえて質量解析を行う予定である。また胃癌検体において、CES1(カルボキシエステラーゼ)が高値であることを検出。CES1は、脂肪酸エステルやトリグリセリド、コレステロールエステルなどの脂質分解を促進する働きを持っており、このCES1の異常が癌発生に関与していることも報告されている。これらとの関連を今後検討していく予定である。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
上記にもあるように、RT-PCRの条件設定に時間がかかり、また検体の多くをそちらに費やしたため、同検体で脂質解析が困難となってしまった。この為、再度検体を選び直し、RT-PCRと質量解析を同時に行うため。また、その間CES1の検討を行い、結果としてCES1高発現している細胞株の同定も行うことが出来た。今後この細胞株を用いた動物実験を行うため、現在準備中である。
|
今後の研究の推進方策 |
質量解析を同じ症例に対して行い、VLCFAとELOVLEとの関連を今年度確認する。 また、細胞内のミクロソーム内に存在し、エステル結合を有する薬剤をカルボン酸(R1-COOH)とアルコール(R2-OH)に加水分解する代謝酵素CES(カルボキシエステラーゼ)との関連について検討を行う。
|