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血中exosome内circRNA発現解析による膵癌の診断・予後関連マーカー探索

研究課題

研究課題/領域番号 22K08789
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分55020:消化器外科学関連
研究機関北海道大学

研究代表者

柿坂 達彦  北海道大学, 大学病院, 講師 (40583092)

研究分担者 蒲池 浩文  北海道大学, 医学研究院, 客員研究員 (60374237)
長田 直樹  北海道大学, 情報科学研究院, 准教授 (70416270)
神山 俊哉  北海道大学, 医学研究院, 客員研究員 (80322816)
折茂 達也  北海道大学, 医学研究院, 助教 (80711861)
研究期間 (年度) 2022-04-01 – 2025-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2024年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2022年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
キーワード膵癌 / exosome / circular RNA / バイオマーカー
研究開始時の研究の概要

膵癌は早期発見が困難で進行した状態で診断されることが多く、診断時には約8割がstage IVで予後不良な疾患である。早期診断マーカーの発見が望まれているが、現在汎用されている腫瘍マーカー CA19-9は良性疾患で上昇するといった問題点がある。
本研究では、膵癌患者血清中に分泌されるexosomeを単離し、exosome内に存在する膵癌患者固有のcircular RNA (circRNA) (以下exo-circRNA) を同定することで、早期診断マーカーとしての意義を明らかする。血液という低侵襲な生体試料を用いる本研究の成果を定期健診などに応用することで、迅速な臨床への還元が見込まれる。

研究実績の概要

膵癌は早期発見が困難で進行した状態で診断されることが多く、予後不良な疾患である。本研究では、膵癌患者血清中に分泌されるexosomeを単離し、exosome内に存在する膵癌患者固有のcircular RNA (exo-circRNA) を同定することで、早期診断マーカーあるいは予後マーカーとしての意義を明らかすることを目的としている。具体的には以下の3点である。①public datasetの解析による膵癌患者特異的なexo-circRNAの同定、② 膵癌血清臨床検体を用いたexo-circRNAの測定、③ 膵癌患者の臨床病理学的情報とexo-circRNA発現量を比較し、バイオマーカーとしての意義を検討
まず、①に関して解析を進めた。膵癌患者(GSE100232)、肝細胞癌患者(GSE100207)、大腸癌患者(GSE100063)、健常者(GSE100206)の4群の血液中exo-circRNAに関するpublic datasetの統計解析を行い、膵癌患者で有意に発現が変動しているexo-circRNAを36個検出した(p<0.01)。今後、発現量などからexo-circRNAの数を絞り込んでいき、有用なバイオマーカーを同定する予定である。
並行して、②に関して予備実験を行った。臨床検体の血清からexosomeを抽出し、さらにそこからRNAを抽出する実験系を確立することを試みているが、RNAの収量が少なく時間を要している状態である。
実験系が確立した後、③に関して膵癌患者の臨床病理学的情報とexo-circRNA発現量を比較し、診断あるいは予後マーカーとしての意義を検討していく予定である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

Public datasetの統計解析から候補となるexo-circRNAは36個に絞り込まれた(p<0.01)。今後、発現量などからさらに数を絞り込んでいく予定である。
現在、exosome中のRNA抽出の実験系の確立に時間を要している。現状では、血清200ulからexosomeを抽出し、さらにそこからRNAを抽出しているが、バイオアナライザーの解析でRNA収量が少なく、qPCRでの増幅が悪く、安定した結果が得られていないため、今後の実験に進めていくのが困難な状況である。

今後の研究の推進方策

現状のRNA収量が少ない問題に対しては、解析する血清量を増やして対応していく予定である。また、exosome抽出に際して、現在はexosomeを沈殿させるキットを用いているが、exosomeをメンブレンに補足させるキットもあるので、収量が多い手法に変更する可能性もある。
また、exosomeに注目した実験ではあるが、RNA収量の問題から血清そのものからRNAを抽出してcircRNAを解析する方向に変更することも検討している。
RNA抽出の手技が確立した場合、多検体を用いて候補となるcircRNAのqPCRを行う予定である。さらに、膵癌患者の臨床病理学的情報とcircRNA発現量を比較し、診断あるいは予後マーカーとしての意義を検討していく予定である。

報告書

(2件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 2022 実施状況報告書

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公開日: 2022-04-19   更新日: 2024-12-25  

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