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直腸癌化学放射線療法における遺伝子変異タイプと放射線耐性機構の活性化の相関の解明

研究課題

研究課題/領域番号 22K08793
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分55020:消化器外科学関連
研究機関東京大学

研究代表者

川合 一茂  東京大学, 医学部附属病院, 届出研究員 (80571942)

研究分担者 石原 聡一郎  東京大学, 医学部附属病院, 教授 (00376443)
野澤 宏彰  東京大学, 医学部附属病院, 准教授 (80529173)
研究期間 (年度) 2022-04-01 – 2025-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2024年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
キーワード放射線療法
研究開始時の研究の概要

直腸癌に対して術前化学放射線療法が広く行われている。しかし、放射線照射に対する反応は決して一律ではなく、大腸癌細胞の中には放射線照射が効きにくい細胞がある。我々はhypoxia - inducible factor (HIF)-1α、mTOR、autophagyに注目し、耐性獲得のメカニズムを明らかにしてきた。本研究では以下を予定している。①大腸癌細胞株及び臨床検体を用いて網羅的に遺伝子変異を測定し、HIF-1α・mTOR・Autophagyの活性化の有無との相関を解明する。②原因となる遺伝子変異が特定されれば、実際にその遺伝子をSilencingすることで放射線反応性が変化するかを検証する。

研究実績の概要

直腸癌に対する術前化学放射線療法施行症例293症例において、M30CytoDEAth染色を用いてアポトーシスの評価を行った。HE染色のみではCR率は10.6%であったが、M30染色において原発巣では9.6%の症例で完全にアポトーシスに陥った癌細胞を認めたため、M30染色で推測されるCR率は20.1%と倍増した。M30染色でCRと判定された症例も、HEでCRと判断された症例と予後は変わらなかった。 一方で腸間膜リンパ節の転移巣ではM30染色にて完全にアポトーシスに陥った症例はわずか0.7%であり、側方リンパ節の転移巣においてもわずか2.0%であった。そのため、原発巣よりも転移リンパ節巣において放射線感受性が低いことが示唆され、遺伝学的に原発巣とリンパ節転移巣で性質が異なると考えられた。そこで、2010年~2014年の5年間の大腸癌において原発巣とリンパ節転移巣で腫瘍の特性の比較を行った。SnailおよびE-cadherinについて評価を行ったが、いずれにおいても原発巣、リンパ節転移巣双方で70%~80%と高発現を認め、両群間で有意差を認める因子はなかった。一方でSnail低発現群では2年目の肝転移発生率が1年目よりも高く、大腸癌のリンパ節転 移巣におけるSnailの低発現は、肝臓や肺への再発の遅れを示す可能性が示唆された。今後、まずは少数例の標本を用いて候補となる遺伝子を選定し、候補となる遺伝子が選出されたら293例を用いて評価を行い、放射線感受性に影響すると思われる因子を検索する予定である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

原発巣とリンパ節転移で異なる性質を持つ遺伝子の候補を見つけるのに時間がかかり、免疫染色の候補の選定のため時間を要している。

今後の研究の推進方策

少数例で候補となる遺伝子を抽出し、免疫染色にて原発巣とリンパ節転移巣の比較を行う。

報告書

(2件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 2022 実施状況報告書

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公開日: 2022-04-19   更新日: 2024-12-25  

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