研究課題/領域番号 |
22K08800
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分55020:消化器外科学関連
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
富丸 慶人 大阪大学, 大学院医学系研究科, 助教 (70528570)
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研究分担者 |
宮川 繁 大阪大学, 大学院医学系研究科, 教授 (70544237)
江口 英利 大阪大学, 大学院医学系研究科, 教授 (90542118)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2024年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2023年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2022年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 肝不全 / 筋芽細胞シート / 再生医療 |
研究開始時の研究の概要 |
多くの肝疾患は、進行すると致死的な肝不全に至る予後不良な病態である。この病態を克服し得る現在の治療としては、唯一、肝移植が挙げられるが、ドナー不足、手術侵襲、術後の免疫抑制の観点からその適応には限界があり、肝不全に対する新たな治療開発が期待される。そこで、今回、肝不全患者自身の筋芽細胞から作成した細胞シート移植による肝不全に対する新規再生医療の開発を目指す研究を提案する。本研究では、検証された心不全改善効果に基づき既に保険収載を受けた“ハートシート”として一般的な治療法として普及している筋芽細胞から作成した細胞シート移植の再生医療技術を肝不全治療に応用するものである。
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研究実績の概要 |
昨年度の結果を受け,筋芽細胞シートの肝再生効果を細胞レベルで検証すべく,細胞実験を行った.細胞実験にて肝臓を構成する細胞(肝細胞,肝星状細胞,類洞内皮細胞)に筋芽細胞が与える影響を検討することとした.ヒト筋芽細胞(HSMM)をヒト肝細胞(THLE-2)と共培養し,その増殖能を検討すると,共培養群の細胞数は単独群と比較して有意に増加し,またKi-67陽性細胞率も有意に増加した.次にHSMMをTGF-β1刺激下にヒト肝星状細胞(LX-2)と共培養すると,共培養群におけるLX-2の活性化に関連する遺伝子であるACTA2,COL1α1のmRNAの発現量が有意に低下した.最後に,HSMMをヒト類洞内皮細胞(TMNK-1)と共培養し,Tube formation assayを用いて血管新生を検討したところ,共培養群の血管様構造の構築が単独群と比較して有意に多く確認された.これらの結果より,昨年度に示された結果が,細胞レベルでも検証されたと考えた.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
上記の研究結果は,おおむね当初の予定どおりである.
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今後の研究の推進方策 |
これまでの結果より示唆された筋芽細胞の肝再生効果の作用機序の解明を目指す.
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