研究課題/領域番号 |
22K08809
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分55020:消化器外科学関連
|
研究機関 | 和歌山県立医科大学 |
研究代表者 |
勝田 将裕 和歌山県立医科大学, 医学部, 非常勤講師 (50464673)
|
研究分担者 |
北畑 裕司 和歌山県立医科大学, 医学部, 講師 (00535338)
宮本 篤 和歌山県立医科大学, 医学部, 助教 (00756570)
山上 裕機 和歌山県立医科大学, 医学部, 学長特命教員(特別顧問) (20191190)
水本 有紀 和歌山県立医科大学, 医学部, 博士研究員 (60596980)
宮澤 基樹 和歌山県立医科大学, 医学部, 博士研究員 (90549734)
|
研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
|
研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2024年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
|
キーワード | 樹状細胞ワクチン / XCR1 / がんワクチン / 樹状細胞 / XCL1 |
研究開始時の研究の概要 |
ケモカイン受容体XCR1を発現する樹状細胞サブセット(XCR1+ DC)が、細胞傷害性T細胞(CTL)応答を強く誘導することに着目し、XCR1リガンドであるXCL1の遺伝子導入不活化腫瘍細胞を新規がんワクチンとする開発に着手した。産生されるXCL1により生体内でXCR1+ DCが選択的に腫瘍細胞に遊走し貪食することで、複数のエピトープに対するCTLを効率的に誘導することであるが、さらなる効果増強にはワクチンが産生するXCL1の構造的な不安定性とXCR1+ DC走化活性の改善が課題である。本研究では、これらの課題を克服する改変型のXCL1を遺伝子導入した不活化腫瘍細胞ワクチンを新規に開発する。
|
研究実績の概要 |
・XCR1+ DC欠失遺伝子改変マウスを用いた場抗腫瘍効果についての検討を行った。改変型XCL1腫瘍細胞ワクチンの効果の解析に必要な遺伝子改変マウスを用いて実験を行った。昨年度に野生型マウスで行った下記の実験系をこの遺伝子欠損マウスを用いて行った。この遺伝子改変マウスはXCR1遺伝子座にジフテリア毒素受容体±蛍光蛋白venousをコードする遺伝子をノックインし、XCR1+ DCを一過性あるいは恒常的に欠失させることが可能である。野生型/改変型Pan02-XCL1、Pan02各5×105 cell/mouseを、遺伝子改変 mice にinoculationを行った。1週間後、マウス脾臓CD8+T細胞で抗原に対するintracellular IFN-γの解析を行った。また、XCR1+ DCはToll-like receptor3(TLR3)を特異的に発現しているため、adjuvant poly(I:C)併用時についても同様の解析を行った。Pan02接種後7日目の投与で腫瘍縮小効果を経時的に解析した。 ・免疫チェックポイントインヒビターとの併用により抗腫瘍効果の相乗効果が示さるかを検討した。免疫チェックポイント阻害剤併用による相乗効果の検討として、前述と同様のマウス腫瘍モデルを用いて、新規ワクチンとともに抗PD-1抗体をDay14,17,21に投与した群としない群で抗がん効果の増強や副作用を検討した。 上記の結果から、本研究の最終目標である、患者生体内で強力かつ安全にneoantigenを含む複数のがん特異的CTLを大量に誘導する改変型XCL1産生膵癌細胞ワクチンを臨床応用すること。また、免疫チェックポイントインヒビターとの複合免疫療法を確立することで軽微な副作用でがんを死滅させるような強力な新規がん治療法を確立することに貢献できていると考える。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
これまでのところ研究計画は、いくつかの立ち留まりはあったものの、おおむね順調に進行しております。当初、マウスの飼育が計画通りでなかったものの、現在は、順調に生育できる環境が回復しており、今後の研究進展にはさほど影響がないものと考えております。
|
今後の研究の推進方策 |
ここまで研究計画通りおおむね問題なく進展できています。今後は、臨床応用にむけた取り組みを加速する局面になる。最終目標である、患者生体内で強力かつ安全にneoantigenを含む複数のがん特異的CTLを大量に誘導する改変型XCL1産生膵癌細胞ワクチンを臨床応用することをまず念頭に実験系に取り組む。さらに、免疫チェックポイントインヒビターとの複合免疫療法を確立することも行い、早期臨床応用に向けて本年度終盤には、論文化にも取り組むよていです。
|