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腹水中エンドトキシン測定による消化器疾患術後の縫合不全の早期診断の探索

研究課題

研究課題/領域番号 22K08821
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分55020:消化器外科学関連
研究機関滋賀医科大学

研究代表者

松永 隆志  滋賀医科大学, 医学部, 医員 (30939898)

研究分担者 遠藤 善裕  滋賀医科大学, 医学部, 客員教授 (40263040)
谷 眞至  滋賀医科大学, 医学部, 教授 (60236677)
清水 智治  滋賀医科大学, 医学部, 教授 (70402708)
研究期間 (年度) 2022-04-01 – 2025-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2024年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2023年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2022年度: 3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
キーワードエンドトキシン / ESP法 / 縫合不全 / エンドトキシン散乱測光(ESP)法
研究開始時の研究の概要

消化器疾患手術後の縫合不全は、死亡リスクの高い重篤な合併症であるにもかかわらず正確な診断方法が確立されておらず、早期発見が困難である。エンドトキシン(Et)はグラム陰性菌の細胞壁成分で非常に強い生物活性を持ち、重症敗血症では、その病態形成に関与していると考えられている。本学では、従来法で使用されているEt特異的リムルス試薬を利用した新しい測定法であるエンドトキシン散乱測光(ESP)法を開発し、 従来法より高感度・迅速にEtを測定できることを報告している。本研究課題では、消化器疾患術後の縫合不全の早期診断のために、術後早期の腹水中Etを新しいEt測定法であるESP法で再検討する。

研究実績の概要

本研究では「腹水中エンドトキシン測定による消化器疾患術後の縫合不全の早期診断の探索」として、本学で実施した消化器疾患症例の術後ドレーン排液中のエ ンドトキシンを本学独自の測定法であるエンドトキシン散乱測光法(ESP法)と比濁時間分析法(従来法)のそれぞれで測定し、ESP法の有用性を検討することを目的としている。
令和4年度の測定で、上部消化管手術後の縫合不全症例や肝胆膵手術後の膵液瘻、胆汁瘻ではエンドトキシン上昇の程度にばらつきが大きかったものの、大腸手術後の縫合不全症例では有意に高値を示すことが判明したため、令和5年度は吻合、ドレーン留置を伴う大腸手術症例に限定してデータ収集、測定を行なった。
2024年1月までで162例の予定大腸手術症例から検体が収集できており、縫合不全症例は8例であった。現時点で全例のドレーン排液中エンドトキシン測定が終了している。ESP法、従来法ともに手術当日(POD0)の縫合不全症例においてエンドトキシン値が有意に高値であることが判明した。また、ドレーン排液中の炎症性サイトカイン(TNF-α)も測定したところ、手術当日(POD0)の縫合不全症例ではTNF-αも同様に有意に上昇することが判明した。
縫合不全の診断精度を比較したところ、ESP法によるエンドトキシンが最も良好な結果であり、従来法によるエンドトキシンが次ぐ結果であった。TNF-αの診断精度は最も不良であった。
以上の結果から、ESP法を用いてエンドトキシンを測定することで大腸手術後の縫合不全を早期に診断可能であり、より安全な周術期管理の確立に寄与できると考える。
上記内容について論文作成中である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

本研究計画では予定症例数を年間140例で想定していたが、総症例数350例の収集ができており、大腸手術症例に限定しても162例の検体収集、測定が終了した。データ解析も終了しており、順調である。

今後の研究の推進方策

これまでの研究結果について学会発表、論文化していく。

報告書

(2件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 2022 実施状況報告書

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公開日: 2022-04-19   更新日: 2024-12-25  

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