研究課題/領域番号 |
22K08838
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分55020:消化器外科学関連
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
亀井 尚 東北大学, 医学系研究科, 教授 (10436115)
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研究分担者 |
谷山 裕亮 東北大学, 大学病院, 講師 (00622987)
小澤 洋平 東北大学, 大学病院, 助教 (10757123)
佐藤 千晃 東北大学, 大学病院, 講師 (60646800)
岡本 宏史 東北大学, 大学病院, 助教 (80732487)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2024年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2023年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2022年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 蛍光計測 / 術中ナビゲーション / 消化管クリップ / リンパ流観察 / 胸管描出 / 新規蛍光プローブ / リアルタイム蛍光計測 / 内視鏡手術 / ナビゲーションサージャリー |
研究開始時の研究の概要 |
従来比で約1万倍の蛍光強度と非退色、形態自由度が高いなどの特性を持つ新規有機系蛍光粒子PIDをプローブとした蛍光ナビゲーション手術システムを構築する。蛍光クリップによる管腔外からの腫瘍局在認識、リンパ流、所属リンパ節のリアルタイム描出、胸管描出による乳糜胸予防、癌細胞特異的な蛍光標識などが可能となる次世代の外科手術につながるものである。内視鏡手術の持つ欠点を補完し、安全で精緻な手術を可能にするもので、有用性は高い。
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研究実績の概要 |
本研究は「蛍光ナビゲーションによる次世代内視鏡手術」を開発することを目的としている。ICGをはじめとするこれまでの蛍光プローブは蛍光強度が弱く、内視鏡手術への応用は限られていたが、新規の蛍光物質PIDはナノレベルの粒子で蛍光強度が高く、退色もほとんど認めない。これを用いて2022年度は以下のように研究を進めた。1.これまでPIDを様々に担持させた消化管クリップを開発し、改良してきたが、シート状のPIDを担持させたクリップ を試作したものの蛍光シグナルが安定しなかった。クリップの軸に接着剤とともに担持させる形式が蛍光強度も強く、簡便で安定していることを明らかになった。これまでの検討で特に急性毒性や消化管粘膜への影響は認めていないことから、より大量のPID 粒子を担持させてもおそらく問題がない。多量のPID 担持を可能にする条件を検討し、改良クリップを開発中である。2.ブタ胃粘膜にPIDを局注しそのリンパ流を蛍光観察した。その結果、リアルタイムにリンパ管に沿って蛍光観察が可能であることを確認した。最終的にはいわゆるセンチネルリンパ節にPIDは集積し、摘出したリンパ節内でも蛍光シグナルは十分保たれていた。術中リアルタイムのセンチネルリンパ節診断ンも応用可能である。3.ブタの鼠径部リンパ節内にPIDを注入し、胸腔内の胸管の蛍光観察を行ったが、現時点で有効な観察術野を得ていない。様々な条件検討が必要であることが判明したことより、注入部位やプローブの量、時間経過の影響等について検討を重ねている。胸部外科手術において、胸管の術中視認は副損傷、乳び胸の回避に有用と考えられ、実臨床での応用が期待される。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
2022年度に行うべき実験は概ね予定通り行うことができたが、コロナの影響があり、実験の検証回数が不足している。消化管クリップやリンパ流観察はほぼ予想した通りの結果が得られている。一方、胸管の描出など当初予想した結果がでていない部分については、今後の条件設定の検討項目や課題が明らかになった。
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今後の研究の推進方策 |
蛍光消化管クリップの臨床応用を念頭に、蛍光腹腔鏡により様々な条件下での観察と同時にクリップの最終形を完成させる。PID 担持方法についてはさらに検討を加え、より効率的に蛍光シグナルを観察できる形を検討する。リンパ流解析は局注後の時間経過、リンパ節滞留時間などのデータを収集し、食道、胃、大腸それぞれで最適条件を得る。胸管観察は鼠径部ではなく、腹腔内リンパ流、乳び糟そのものに局注などの試みを行う。それらを統合することで、蛍光内視鏡下手術システムの発展が期待される。
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