研究課題/領域番号 |
22K08845
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分55020:消化器外科学関連
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
小山 啓介 大阪大学, 医学部附属病院, 医員 (90804071)
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研究分担者 |
小林 省吾 大阪大学, 大学院医学系研究科, 准教授 (30452436)
岩上 佳史 大阪大学, 大学院医学系研究科, 助教 (60597441)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2024年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2023年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | グルタミナーゼ1 / 細胞老化 / 老化癌細胞 / 膵癌 / グルタミナーゼ1 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では膵癌細胞における細胞老化と薬剤耐性の二つの治療抵抗性のメカニズムについてグルタミン代謝の変化に着目して解析する。膵癌の老化細胞と薬剤耐性細胞ともにGLS1阻害薬が有効であるという仮説を証明することで、膵癌に対する新規の治療戦略を開発するための基盤となる研究を行う。膵癌細胞に対するゲムシタビンによる細胞老化の誘導を行い、BPTESによる老化膵癌細胞の除去とゲムシタビン耐性株に対するBPTES投与による薬剤耐性の解除を目指し、臨床検体を用いたグルタミナーゼ1発現の変化と予後の解析を行う。
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研究実績の概要 |
研究としてはグルタミナーゼ1を標的とした膵癌、細胞老化に着目した研究を行った。2023年に動物実験における皮下腫瘍モデルマウスを用いたゲムシタビンとグルタミナーゼ1阻害薬の腹腔内投与による生体における老化癌細胞の変化を観察した。これまでの細胞実験における低濃度のゲムシタビンが老化癌細胞を誘導すること、グルタミナーゼ1阻害薬にてそれらが除去されること、そして臨床検体を用いた実験におけるグルタミナーゼ1高発現の術前化学療法後の膵癌は予後が悪いという結果に矛盾せず、その結果を加えた。 発表としては学会発表は第123回日本外科学会総会にて浸潤性膵管癌におけるグルタミナーゼ1を標的とした治療誘導性老化癌細胞除去による治療効果の向上というタイトルにてポスター発表を行った。論文投稿はInternational Journal of Cancerにて投稿を行い、Removal of gemcitabine-induced senescent cancer cells by targeting glutaminase1 improves the therapeutic effect in pancreatic ductal adenocarcinomaというタイトルでAcceptされ、9月12日にオンライン上にEarly publishされた(現在は誌面で公開されている。2024 Mar 1;154(5):912-925)。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
学会での発表に加えて、現在までの内容をまとめて研究誌でAcceptされ、成果が得られている。
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今後の研究の推進方策 |
老化癌細胞について腫瘍因子以外の免疫細胞などの周囲環境にも着目した研究を行っていく。ゲムシタビン以外の薬剤についての検討を加えていく。
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