研究課題/領域番号 |
22K08858
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分55020:消化器外科学関連
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研究機関 | 東京女子医科大学 |
研究代表者 |
樋口 亮太 東京女子医科大学, 医学部, 講師 (20318059)
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研究分担者 |
長嶋 洋治 東京女子医科大学, 医学部, 教授 (10217995)
有泉 俊一 東京女子医科大学, 医学部, 准教授 (40277158)
江川 裕人 東京女子医科大学, 医学部, 特任教授 (40293865)
本田 五郎 東京女子医科大学, 医学部, 教授 (40538584)
正田 純一 筑波大学, 医学医療系, 客員教授 (90241827)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2024年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 膵腫瘍 / 膵癌 / 早期診断 / MUC1 / 分子マーカー / バイオマーカー / 予後 / WFA-sialyl MUC1 / 腫瘍マーカー / 診断 / 糖鎖 |
研究開始時の研究の概要 |
膵癌や膵上皮内腫瘍性病変 (PanIN) などの膵腫瘍において、新しい糖鎖分子マーカーであるWFA-sialyl MUC1を用いて,多数の生体試料(血清, 膵液)による検証を行う.膵腫瘍検体における、従来の腫瘍マーカー、WFA-sialyl MUC1、WFA-sialyl MUC1と従来の腫瘍マーカー または 膵液細胞診のコンビネーション診断の診断感度・特異度の評価、ROC解析、膵腫瘍検体におけるステージ別の検出率評価 、膵癌疑診例/ルイス陰性膵癌検体における診断感度と特異度を検討し、WFA-sialyl MUC1が膵腫瘍における実用的な分子マーカーとなりえるかを検証する。
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研究実績の概要 |
膵癌は予後不良の癌腫である.予後は極めて不良で、5年生存率は7.9%程度と報告されている。 癌の診療には早期発見と早期治療が重要であるが、 既存の腫瘍マーカーは、炎症病態、 胆汁うっ滞と糖尿病の影響を受けるためそうした状況を考慮する必要がある.最新の画像診断を駆使しても早期発見が難しく、転移を起こしやすいため進行した状態で診断される症例の多いことが予後不良の一因に挙げられている。膵癌の治療成績の向上のためには、早期診断のための新しい分子マーカーの開発と診断システムの確立が重要である.そこで,膵癌に対して腫瘍マーカーと し ての血清、膵液WFA-sialyl MUCに測定の意義があるのか否かの検討を行う 。膵疾患の方々の生体試料(膵液、残余血清)を収集し、臨床情報の明らかな生体試料ラ イブラリーを作製する.各症例の膵液、残余血清におけるWFAsialyl MUC1の測定に より癌の早期診断,進行度,生命予後,治療効果判定などの実用的なマーカーとな り得るか検証する . これまでに集まった検体では、血清MUC1値の中央値は、膵癌が23.4 (n=32), 高異型度膵上皮内腫瘍性病変が31.1 (n=7), 膵管内乳頭粘液性腺癌が12.1 (n=12), 低異型度膵上皮内腫瘍性病変が24.7 (n=17), 膵管内乳頭粘液性腺腫が 21.8 n=9), 経内分泌腫瘍が 11.7 , 合流異常が9.1 (n=7)であった。膵液MUC1の中央値は、膵癌が266 (n=8), 高異型度膵上皮内腫瘍性病変が407 (n=1), 膵管内乳頭粘液性腺癌138 (n=4), 低異型度膵上皮内腫瘍性病変が24.7 (n=2), 膵管内乳頭粘液性腺腫が425 (n=5), その他膵良性腫瘍が544 (n=4)であった。 集積されたサンプルを用いて解析を行い、膵疾患におけるMUC1の有用性を報告する
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
膵癌/膵腫瘍の バイオマーカーに関するサンプル収集に時間を要している 。そのため全体の解析やカットオフ値の決定にも時間を要している
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今後の研究の推進方策 |
膵癌/膵腫瘍の臨床標本の収集を計測しつつ、集積された検体についての解析を行う。WFA-sialyl-MUC1の 膵癌の診断に関する意義,手術前後の変動,予後規定因子としての意義などについて検討する。
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