研究課題/領域番号 |
22K08868
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分55020:消化器外科学関連
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研究機関 | 三重大学 |
研究代表者 |
奥川 喜永 三重大学, 医学部附属病院, 教授 (30555545)
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研究分担者 |
問山 裕二 三重大学, 医学系研究科, 教授 (00422824)
川村 幹雄 三重大学, 医学系研究科, 助教 (00722589)
山本 晃 三重大学, 医学系研究科, リサーチアソシエイト (10889322)
大北 喜基 三重大学, 医学部附属病院, 講師 (20378342)
北嶋 貴仁 三重大学, 医学部附属病院, 助教 (30586772)
大井 正貴 三重大学, 医学部附属病院, 准教授 (40418752)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2024年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2023年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2022年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 大腸癌 / 潰瘍性大腸炎 / RNAメチル / RNAメチル化 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、潰瘍性大腸炎症例に発生した大腸癌への治療方針を決定するバイオマーカーの開発と、その臨床応用への実現可能性評価を目的とする。内科的治療の進歩に伴い潰瘍性大腸炎の外科治療の適応が減少している一方で、罹患期間の長期化に伴い、癌合併例の増加が予想される。潰瘍性大腸炎関連大腸癌はもとより、孤発性大腸癌が潰瘍性大腸炎症例に発生することも想定する必要がある。これらの鑑別を含めた、治療方針決定に有用なバイオマーカーを開発することで、新たな治療戦略を確立し、患者それぞれの病状に見合った適切な治療選択により、過大侵襲を避け、かつ患者の術後QOLを向上させることが期待できる。
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研究実績の概要 |
内科的治療の進歩に伴い潰瘍性大腸炎の外科治療の適応が減少している一方で、罹患期間の長期化に伴い、癌合併例の増加が予想される。潰瘍性大腸炎関連大腸癌はもとより、孤発性大腸癌が潰瘍性大腸炎症例に発生することも想定する必要がある。これらの鑑別を含めた、治療方針決定に有用なバイオマーカーを開発することで、新たな治療戦略を確立し、患者それぞれの病状に見合った適切な治療選択により、過大侵襲を避け、かつ患者の術後QOLを向上させることが期待できる。以上の背景から、今回、潰瘍性大腸炎における様々な部位の大腸粘膜におけるRNAメチル化の程度を明らかにし、さらに内視鏡検査にて簡便に評価可能かつ肛門鏡で生検可能な直腸粘膜を用い、そのRNAメチル化のField effect/cancerizationを用いた大腸全体の癌化の状況を判別する概念を確立することはこれまでにない新しいアプローチとなる。また糞便中に混入した癌由来のRNAメチル化、循環血中のcell free RNAメチル化を用いた癌合併潰瘍性大腸炎患者の診断マーカーも期待されている。潰瘍性大腸炎癌化部位に特徴的に認められるRNAメチル化を同定し、それが便中、血清に反映されることが確認できれば診断困難な潰瘍性大腸炎癌化患者を非侵襲的検査法で同定できることが期待され、これにより潰瘍性大腸炎患者の年に一度繰り返し行われる内視鏡検査や生検の負担軽減や癌化見落としによる不幸な予後の回避のみならず、医療費削減にも効果が発揮されうる。本年度は、このような研究目的を遂行するために、まずは潰瘍性大腸炎ならびに関連癌、さらには孤発性大腸癌の手術組織検体と、マッチする術前血清検体を使用し、RNA抽出を行い、今後の解析に向けたサンプル準備を進めた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
抽出キットなどの納入遅れなどの影響もあり、やや研究遂行に遅れが生じている。
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今後の研究の推進方策 |
今後はこれまでに抽出を行った臨床検体を使用し、RNAメチル化部位の解析を遂行することでその臨床的意義解明を進める予定である。
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