研究課題/領域番号 |
22K08874
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分55020:消化器外科学関連
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研究機関 | 下関市立大学 |
研究代表者 |
中上 裕有樹 下関市立大学, 経済学研究科, 准教授 (30843304)
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研究分担者 |
中津井 雅彦 山口大学, 大学院医学系研究科, 教授(特命) (10509532)
浅井 義之 山口大学, 大学院医学系研究科, 教授 (00415639)
新藤 芳太郎 山口大学, 医学部附属病院, 助教 (70749811)
渡邊 裕策 山口大学, 医学部附属病院, 助教 (80799437)
田邉 剛 山口大学, 大学院医学系研究科, 教授 (80260678)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2024年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2023年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2022年度: 3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
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キーワード | ヘルスデータサイエンス / 消化器がん / リアルワールドデータ / 臨床検査 / データサイエンス |
研究開始時の研究の概要 |
新たな発想でがん患者の予後を高精度で予測出来れば,システマティックに患者のQuality of Lifeを向上させる治療法選択が可能になる.本研究では,山口大学医学部附属病院受診がん患者の大規模時系列臨床検査値及び予後データのリアルワールドデータに基づいて,患者の余命予測を行う機械学習モデルを構築する.従来研究とは異なる視点で,機械学習手法に予測根拠の解釈が可能な説明可能Artificial Intelligence(AI)を組み合わせることによって予測に使用する臨床検査の項目を限定せずより高精度な予測を目指す.我が国に於けるAIホスピタルの実装の一部としての活用も期待できる.
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研究実績の概要 |
本研究では,国内及び県内において罹患率の高い大腸がん・胃がん,及び5年生存率が低い食道がん・膵がんをターゲットとし,患者の時系列臨床検査値及び予後データのリアルワールドデータに基づいて,患者の余命予測を行う機械学習モデルを構築する.モデルの構築にあたり,予測根拠の解釈が可能な説明可能AIの技術を組み合わせることにより予測に使用する臨床検査の項目を限定せず,更にがん種毎に予測モデルを構築することにより高精度な予測を目指す.結果を医療従事者へ提示することにより,治療方法を選択するための科学的な一つの指標となり,患者QOLの全体的な底上げを行う.令和4年度は,(1)電子カルテ,及びがん患者の臨床データを収集した.対象とするがん種は,大腸がん・胃がん・食道がん・膵がんの合計約1,500 例である.匿名患者ID・データ取得日・性別・生年月日・手術日・最終生存確認日・原病死/他病死・転帰,及び73種類の患者毎の時系列臨床検査値データ(末梢血算・血液生化学検査・腫瘍マーカー・凝固/線溶・重金属・血清鉄)を対象とした.(2)臨床検査値データは実臨床により得られたリアルワールドデータであり,患者の来院間隔が不揃いであることなどを含むデータのため,来院頻度の統計解析により,時間軸における適切なウインドウ(期間の単位)を設定するなどデータの整形を実施した.(3)機械学習手法による予測モデルの構築のため,統計的多次元データ分類法によって,余命の予測可能性の視覚化を行い,概ね良好な結果が得られた.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
主たる研究実施場所の変更,また新学部設置のため研究代表者のその他の業務の多忙により,若干の遅れが生じている.
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今後の研究の推進方策 |
機械学習手法による予測モデルの構築として,①学習・検証用データセットの構築 ②統計的多次元データ解析法・機械学習法による予測モデル構築 ③深層学習による予測モデル構築 ④説明可能AI技術による予測根拠の可視化 ⑤検証結果のフィードバックおよび再学習を行っていく.
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