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膵液瘻予防を目的とした閉鎖陰圧療法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 22K08888
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分55020:消化器外科学関連
研究機関筑波大学

研究代表者

久倉 勝治  筑波大学, 医学医療系, 准教授 (60550168)

研究分担者 小田 竜也  筑波大学, 医学医療系, 教授 (20282353)
橋本 真治  筑波大学, 医学医療系, 准教授 (60624666)
下村 治  筑波大学, 医学医療系, 講師 (60808070)
宮崎 貴寛  筑波大学, 医学医療系, 講師 (90909433)
研究期間 (年度) 2022-04-01 – 2027-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
2026年度: 130千円 (直接経費: 100千円、間接経費: 30千円)
2025年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2024年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
キーワード膵液瘻予防 / 閉鎖陰圧療法 / 膵液瘻
研究開始時の研究の概要

膵切除後の膵液瘻は、膵切離面から膵液が腹腔内に漏出し他臓器や脈管に悪影響を及ぼすため、決して発症させてはならない合併症にもかかわらず、本邦での発症率は未だに非常に高い水準であり、また、現在の医療技術では抜本的な解決策はない。
陰圧閉鎖療法は創面を密閉し陰圧をかけることで創傷治癒を促す比較的新しい治療法で、体表面や消化管吻合でその有用性を示す多数の報告があり、創傷治癒を促進させることがすでに臨床応用されている。
この陰圧閉鎖療法システムを膵切離面や膵腸吻合部に使用するという、すでに生体への安全性が確立した技術の他手術操作への応用により膵液瘻の発生を予防することが本研究の目的である。

研究実績の概要

本研究の目的は、膵切除術における膵液瘻の発症を予防する方策として、近年注目されている閉鎖陰圧療法による創傷治癒促進効果を応用することで、膵液瘻
を制御することである。まずは臨床に即した膵液瘻のモデルを作成することから着手した。
大前提として、臨床と同様にブタに対する全身麻酔による開腹手術とその術後管理を試みた。過去にも肝切除や膵腎手術などでの経験があることから同手技は
すぐに確立された。
次に、膵切除後の膵液瘻モデルの作成を試みることとなった。膵液瘻には、膵切離面からの膵液瘻と、膵腸吻合からの膵液瘻があり、臨床でより問題となる膵腸吻合の膵液瘻作成からとりかかったが、術後、腹水中の膵液濃度を測定したが、上昇を認めなかった。ドレナージ法や検体採取法、膵液瘻が発症しなかった可能性などを挙げている。閉鎖陰圧療法の有効性を評価するには、対照群となる効率的な膵液瘻モデルの作成が必須である。
そこで、膵切除断端からの膵液瘻モデルを作成した。同モデルは当研究室はラットを用いた膵切離面からの膵液瘻モデルをすでに作成し活用しており、その再現性がすでに確立されているが、大動物でも同様の手技を用いて膵液瘻モデルを作成した。術後、腹水中の膵液濃度を測定したが、上昇を認めなかった。ドレナージ法や検体採取法、膵液瘻が発症しなかった可能性などを挙げている。閉鎖陰圧療法の有効性を評価するには、対照群となる効率的な膵液瘻モデルの作成が必須であることから、再現性のあるモデル作成が必要である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

4: 遅れている

理由

ブタ全身麻酔による開腹手術を4頭に施行した。長時間の全身麻酔による開腹手術を施行することが可能であり、その後、麻酔から覚醒し生存させることが可能であった。
本年度でブタ膵液瘻モデルを作成し、陰圧閉鎖療法を開始しデータを収集する予定であり、ブタ膵液瘻を発症させるためのモデル作成としてブタ膵切離モデルを作成した。しかしながら、ブタ膵腸吻合のみならず膵切離面からの膵液の漏出がなく、膵液瘻を発症させることができていない。背景には、ブタと臨床(人)における創傷治癒能力の差や膵の解剖学的な形態の違いがあることが示唆される。膵液瘻モデルが作成できておらず、陰圧閉鎖療法の効果が評価できない状態である。

今後の研究の推進方策

ラット膵液瘻モデルの使用を検討している。陰圧閉鎖療法に既存の機器を用いることができない欠点はあるのの、過去に作成され有用性が実証されているモデルである。陰圧閉鎖療法の再現が可能で小動物にも装着可能な機器の作成を要する。

報告書

(2件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 2022 実施状況報告書
  • 研究成果

    (6件)

すべて 2023 2022

すべて 雑誌論文 (1件) 学会発表 (5件)

  • [雑誌論文] Total Superior Mesenteric Artery Nerve Plexus Preservation During Pancreaticoduodenectomy for Pancreatic Cancer2023

    • 著者名/発表者名
      Miyazaki Yoshihiro、Oda Tatsuya、Shimomura Osamu、Hashimoto Shinji、Doi Manami、Takahashi Kazuhiro、Owada Yohei、Furuya Kinji、Ogawa Koichi、Ohara Yusuke、Akashi Yoshimasa、Enomoto Tsuyoshi
    • 雑誌名

      World Journal of Surgery

      巻: 47 号: 11 ページ: 2816-2824

    • DOI

      10.1007/s00268-023-07111-4

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] 術前治療後のジレンマを解く プラン通りの膵切除か,術前治療の継続か2023

    • 著者名/発表者名
      宮崎 貴寛
    • 学会等名
      日本消化器外科学会総会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] 膵腸吻合部に意図的内ドレナージ孔を作成する新規膵腸吻合法(IIDH法)の成績2023

    • 著者名/発表者名
      橋本 真治
    • 学会等名
      日本消化器外科学会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] 膵腸吻合部に意図的内ドレナージ孔を作成する新規膵腸吻合法(IIDH法)の短期成績2022

    • 著者名/発表者名
      橋本真治
    • 学会等名
      第77回日本消化器外科学会総会
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
  • [学会発表] 膵空腸吻合に意図的に内瘻孔を作成する新規膵腸吻合法(IIDH 法)2022

    • 著者名/発表者名
      小田竜也
    • 学会等名
      第76回手術手技研究会
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
  • [学会発表] 膵頭十二指腸切除術後膵液瘻を重篤化させずに早期治癒させる周術期ドレーン管理2022

    • 著者名/発表者名
      宮﨑貴寛
    • 学会等名
      第77回日本消化器外科学会総会
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書

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公開日: 2022-04-19   更新日: 2024-12-25  

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