研究課題/領域番号 |
22K08903
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分55020:消化器外科学関連
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研究機関 | 大阪医科薬科大学 |
研究代表者 |
今井 義朗 大阪医科薬科大学, 医学部, 助教 (60734415)
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研究分担者 |
坂口 翔一 大阪医科薬科大学, 医学部, 助教 (20815279)
李 相雄 大阪医科薬科大学, 医学部, 教授 (40368080)
小越 菜保子 大阪医科薬科大学, 医学部, 助教 (60509115)
谷口 高平 大阪医科薬科大学, 医学部, 講師 (70779686)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2024年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 胃内細菌叢 / 幽門側胃切除術 / メタゲノム解析 / 次世代シークエンサー解析 / 16SリボソームRNA遺伝子 / 胃切除後障害 / 細菌叢 / 多様性 |
研究開始時の研究の概要 |
胃癌に対する胃切除術は、手術手技や機器の向上に伴い、比較的安全に施行可能な術式となった。 しかし胃切除後に生活障害やQOLの低下を招く胃切除後障害に関しては、その予防法および治療法は未だ確立されていない。近年、次世代シークエンサーを用いた細菌叢の解析技術が向上し、腸内細菌叢の解析が可能となった。腸内細菌叢の全貌が明らかになるにつれ、細菌叢が様々な全身疾患と関連している事が報告されている。 そこで本研究では、胃切除後障害の改善を目指し、胃切除術症例の細菌叢を口腔内・胃内・腸内と網羅的かつ経時的に解析し、細菌叢変化の観点から胃切除後障害の病態の解明を試み、予防法、治療法の構築を探索する。
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研究実績の概要 |
当院で胃癌に対して、術前化学療法施行例、幽門狭窄症例を除外した根治的幽門側胃切除術を施行した症例に対して、術前と術後半年後の胃液ならびに唾液を採取した。術前術後と現時点で71症例(BillrothⅠ法再建40例 Roux-en-Y再建31例)のそれぞれのサンプルを採取し、大阪大学微生物病研究所内にある株式会社ビケンバイオミクスに依頼しNGS解析を行った。メタゲノム解析により得られた細菌情報をもとにOperational taxonomic unit (OTU) 解析と、shanonn index解析、LEfSe解析、UniFrac解析を行い、術前後の胃内細菌叢の変化と再建法別による胃内細菌叢の変化を解析した。 幽門側胃切除術術前後で、OTUs解析、Shnnon index解析にてα多様性に有意差を認めた。またUniFrac解析にてもβ多様性に有意差が認められた。 再建法別に解析したところ、α多様性、β多様性ともに有意差は認められなかった。 症例を集めつつ、幽門側胃切除術前後の口腔内細菌叢のメタゲノム解析とバイオインフォマティックス解析を検討している。また幽門側胃切除術半年後の、体重変化量、血中総蛋白・アルブミン・リンパ球数を測定する。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
胃癌の適格症例に関しては、やや少なかった印象にある。近年の傾向で手術適応となる早期胃癌の減少ならびに、進行胃癌の増加で化学療法を先行したり、幽門狭窄を来している症例などがあげられた。しかしながら、おおむね予定通り進行していると考える。 適格症例に関しては、全例説明同意を得て、サンプル採取の取りこぼしはないようにしている。
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今後の研究の推進方策 |
今後症例を積み重ねていき、随時NGS解析を行い、Operational taxonomic unit (OTU) 解 析、Shanonn index解析、LEfSe解析、UniFrac解析を行い、幽門側胃切除術後の口腔内細菌叢に変化があるかについての検討を行い、胃内細菌叢と口腔内細菌叢との関連を検討する。 また幽門側胃切除術後の体重変化量、QOL、栄養学的指標と、胃内細菌叢との関連を検討していく方針としている。
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