研究課題/領域番号 |
22K08913
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分55030:心臓血管外科学関連
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
安藤 政彦 東京大学, 医学部附属病院, 准教授 (70630606)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2027-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2026年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2025年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2024年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2023年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 重症心不全 / 植込型補助人工心臓 / 右心不全 / 心臓移植 / 右室補助人工心臓 / 動物実験 |
研究開始時の研究の概要 |
正常心モデルにおけるce-RVADとmini-RVADの急性期比較実験。Ce-RVAD群においては、同様の麻酔/中心静脈圧ライン確保をした後に、胸骨正中切開で心膜を開放して肺動脈と右房を露出する。遠心ポンプに送脱血管を接続し、ce-RVADを開始する。流量は両群で同じく2.5L/minとする。脱血不良を起こすことなく最大でどの程度の流量補助が可能であるかを、両群で比較する。本実験系の主目的はmini-RVADがce-RVADと比較して安全且つ低侵襲に十分な流量補助を維持可能であるかどうかを検討することである。主評価項目は、補助流量、脱血不良の頻度、手術時間、RVAD装着中の出血量等である。
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研究実績の概要 |
本研究の目的は、植込型左室補助人工心臓装着中に生じる遠隔期の重症右心不全に対して、安全且つ低侵襲な機械的右室補助の方法を動物実験において確立することである。世界的にも、右室への植込みを目的として開発された商業用の植込型右室補助人工心臓は存在しない。また経皮的右室補助法は未だ我が国では使用できる状況にない。結果、重篤な右心不全に対しては遠心ポンプを用いた体外式右室補助人工心臓を装着する必要があるが、脱血管を右房に挿入し、送血管を肺動脈に吻合するため、胸骨を再度正中切開して心臓周囲の癒着剥離をするという過大な侵襲を伴う。本研究においては、臨床に応用できる左側方開胸での低侵襲な右室補助人工心臓の装着手技/管理方法を確立する予定であり、実験動物は体重50kg前後のYorkshire使用予定であった。実際の動物実験を開始するにあたり、令和4年度においては動物実験室の環境整備及び環境確認や、必要物品の購入準備、実際の実験手法確立のための文献検索等に時間を要した。令和5年3月には第1頭目の実験動物を実験施設に搬入し、実際の実験は令和5年4月に実施した。初回の動物実験はモデル確立が主たる目的であり、全身麻酔下に正中切開モデルにて計測系の評価を行った。右室補助循環の確立は問題なく実施され、安定したデータ収集が可能であった。実験開始より約6時間後に擬死としてポンプの血栓傾向を評価したとこと、ポンプ内に中等量の血栓を認め、次回以降の実験においてはより多くの抗凝固療法が必要になる可能性が示唆された。引き続き、月1-2回のペースで急性実験を継続しながら、次年度以降のさらなる研究計画の進展を予定している。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
上記の如く、実際の動物実験を開始するにあたり、令和4年度においては動物実験室の環境整備及び環境確認や、必要物品の購入準備、実際の実験手法確立のための文献検索等に時間を要した。令和5年3月には第1頭目の実験動物を実験施設に搬入し、実際の実験は令和5年4月に実施した。初回の動物実験はモデル確立が主たる目的であり、全身麻酔下に正中切開モデルにて計測系の評価を行った。右室補助循環の確立は問題なく実施され、安定したデータ収集が可能であった。実験開始より約6時間後に擬死としてポンプの血栓傾向を評価したとこと、ポンプ内に中等量の血栓を認め、次回以降の実験においてはより多くの抗凝固療法が必要になる可能性が示唆された。
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今後の研究の推進方策 |
上記の如く、引き続き、月1-2回のペースで急性実験を継続しながら、次年度以降のさらなる研究計画の進展を予定している。
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