研究課題/領域番号 |
22K08938
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分55030:心臓血管外科学関連
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
神尾 明君 九州大学, 医学研究院, 助教 (80567371)
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研究分担者 |
仁田 翔大 九州大学, 大学病院, 医員 (70769801)
西島 卓矢 九州大学, 大学病院, 医員 (50908837)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2024年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2023年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2022年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 心筋保護 / 細胞骨格関連蛋白質 / Fhod3 / cMyBP-C / バイオマーカー / 同種心臓移植 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、まずマウスの切除検体を用いて心筋保護液による心停止がFhod3、MyBP-Cの発現量、リン酸化、局在にどのような影響を与えるかを分析、観察する。心停止前群をcontrolとし、心停止後の検体については、心停止直後群と、心停止後保存群に分類する。心停止下保存群の保存液には生理食塩水、各種心筋保護液(cardioplegia、UW、Celsior、Custodiol)を用い、心筋保護効果について比較検討する。これとヒト心筋切除検体を比較検討し、モデル検体の妥当性を評価する。また、ブタモデルを用いて、上記との比較検討及び、再灌流後の心機能測定を行い、生理学的所見との整合性を評価する。
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研究実績の概要 |
心臓手術において心筋保護の中心を担う心筋保護液に関しては、いくつかの種類が使用されているが、その優劣を比較する毎確な基準はない。我々は、これまでにFhod3は細胞骨格を調節する因子の1つで、心筋サルコメアの形成、維持に関わることを明らかにしてきた。また、cMYBP-Cはアクトミオシン重合部に存在し、Fhod3との Interactionして筋収縮およびアクチン繊維の調整に重要な役割を果たしていることも見出した。当研究では、心筋保護液にて心停止を維持している心筋組織中の細胞骨格関連タンパク質(Fhod3, cMYBP-C)を観察し、これらのバイオマーカーとしての妥当性と、各種心筋保護液の優劣比較を行うことを目的としている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
マウス心臓の心筋保護液注入による心停止、心臓摘出、その後のサンプリングFhod3、cMyPB-Cの免疫染色に関しては当研究室ですでに実績があったため、初年度は豚モデルを用いて同様の検討を行うこととした。心筋保護液による心停止と、単純温虚血による心停止とで摘出した心筋組織から切片を作成し、Fhod3、cMyPB-Cの免疫染色を試みた。しかし数種類の抗体を用いてみるも、マウスで見られたような心筋サルコメアへの局在を観察することができなかった。
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今後の研究の推進方策 |
マウス心臓と比べてブタ心臓は組織容積が圧倒的に多いため、おそらくは固定液の問題であろうと考えている。そこで灌流固定や凍結切片の作成などを行い、条件検討を行なっていく。また、ヒト心筋切除標本(HOCM手術で切除した心筋を使用する)における組織学的検討も開始する。
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