研究課題/領域番号 |
22K08954
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分55030:心臓血管外科学関連
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
六鹿 雅登 名古屋大学, 医学系研究科, 教授 (80447820)
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研究分担者 |
齋藤 明広 静岡理工科大学, 理工学部, 教授 (50375614)
成田 裕司 名古屋大学, 医学系研究科, 准教授 (60378221)
小土橋 陽平 静岡理工科大学, 理工学部, 准教授 (60723179)
緒方 藍歌 名古屋大学, 医学系研究科, 特任講師 (70718311)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2024年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 人工血管 / 感染 / ポリマー / 抗菌性 / 抗菌 / 大動脈 |
研究開始時の研究の概要 |
大動脈置換に用いるダクロン(ポリエステル)人工血管は、耐久性等に問題なくほぼ完成された人工臓器と言っても過言ではないが、唯一残った問題点として、感染に対する脆弱性が挙げられる。従って、感染を予防・制御をする材料や構造を持つ抗菌性人工血管の創出は、医学的に必要性の高い研究である。本研究では、抗菌作用を持つポリマー基材;Poly(METAC)-PVAを用い、感染を予防・制御をする抗菌性人工血管の創出を試みる。抗菌ポリマーによる人工血管作成の研究報告例はなく、本研究はこれまでに類をみないコンセプトを持つ。また、本基材は抗菌性被覆材としての応用性も見込まれる。
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研究実績の概要 |
人工物を留置する治療では、術後人工物感染が発症すると難治化しやすく、なかでも人工血管感染は生命予後に直接影響し最も治療に難渋する疾患の一つである。 人工血管感染に対する治療法として、感染した人工血管の摘出と周囲感染組織のデブリードマンや大網充填など侵襲度の高い手術が行われるが、どの方法もエビデンスレベルで確立された治療法ではない。また、既存人工血管には抗菌機能はない。従って、感染を予防・制御をする材料や構造を持つ人工血管の開発は、人工血管感染の治療体系や手術成績の向上、患者の救命に寄与すると考える。研究代表者らは、抗菌性を有するポリマーPoly[2-(methacryloyloxy) ethyl] trimethylammo-nium chloride; Poly(METAC)を用い、濃度や形状による抗菌効力差、ボリビニルアルコール(PVA)共重合化によるフィルム状への加工形成と血液適合性を示し、医療材料としての有用性を報告してきた。本研究では、Poly(METAC)-PVAを基材とした抗菌性人工血管の創出を目的とする。本年度では、Poly(METAC)をコーティングしたPVA繊維は細く柔らかい素材であるため、布製人工血管の様な強度を保たせることや管腔構造を形成することが難しいと判断した。そこで、既存人工血管を用いて抗菌性ポリマーを修飾する計画に見直しした。抗菌性ポリマーを修飾すると、修飾する前に比べて大腸菌と枯草菌の増殖が低減し抗菌性が示された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
当初予定していた管腔構造加工で計画の見直しを必要としたため、やや遅れていると判断した。
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今後の研究の推進方策 |
既存人工血管への抗菌性ポリマー修飾方法の最適化したのち、抗菌性ポリマーの物性評価や細胞毒性評価、血液適合性試験を行う。また、縫合時の操作性を既存ダクロン人工血管と比較検討する。その後、大動物(ブタあるいはイヌ)の腹部大動脈に、人工血管置換を行う。置換時に緑膿菌やMRSAを人工血管に接種して閉腹し、無接種群と比較検討する。対照群には、 既存ダクロン人工血管(市販品)を用いる。経時的(数週間後)に、エコーでの血流 測定(開存性)や血液検査(白血球数、CRP)、体温管理(発熱の有無)の評価を行う。その後、人工血管を摘出し、上述の抗菌性評価および組織学的評価(HE染色や免疫組織化学染 色による内皮化や炎症性細胞浸潤などの評価)を行う。
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