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CTC-chipを用いた悪性胸膜中皮腫における循環腫瘍細胞検出の有用性

研究課題

研究課題/領域番号 22K08988
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分55040:呼吸器外科学関連
研究機関産業医科大学

研究代表者

松宮 弘喜  産業医科大学, 医学部, 助教 (50863784)

研究分担者 田中 文啓  産業医科大学, 医学部, 教授 (10283673)
小山 倫太郎  産業医科大学, 医学部, 助教 (70894088)
研究期間 (年度) 2022-04-01 – 2026-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2025年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2024年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2023年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2022年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
キーワード循環腫瘍細胞 / 悪性胸膜中皮腫 / CTC-chip / 凍結PBMC / NGS / mRNA発現解析
研究開始時の研究の概要

悪性胸膜中皮腫は石綿曝露に起因する極めて予後不良の疾患であり、治療成績向上のために診断・治療に有用なバイオマーカーの開発が求められている。我々はこれまでの研究で、微小転移の指標として末梢血液中循環腫瘍細胞(CTC)に着目し、効率的なCTCの捕捉を実現してきた。本研究では中皮腫の効率的なCTC捕捉系を臨床サンプルで稼働させ、CTCの濃度や分子生物学的特性と臨床データを用い、予後との関連性の解析を行い、臨床的意義を明らかにすることを目標とする。中皮腫におけるCTCの臨床的意義を明らかにし、診断や治療選択の指標としてCTCを用いることによって、患者のQOLや生命予後改善に貢献することを目指す。

研究実績の概要

本研究は悪性胸膜中皮腫(Malignant pleural mesothelioma: MPM)の診断と治療効果に関連するバイオマーカー、特に末梢血液中に存在する微量な腫瘍細胞(circulating tumor cell: CTC)を用いたバイオマーカーの検索を目的とする。我々は、独自に開発したCTC-Chipを用いて、肺癌やMPMにおける高感度なCTC検出、捕捉数による予後予測などの臨床的意義を証明してきた。(Oncol Rep 2017,Cancer Sci 2019,Cells 2020, Cancer Sci 2022)次に、捕捉されたCTCの量だけでなく、質も解析できる系の構築を目指した。そして肺癌患者から採取した全血サンプルから、捕捉されたCTCをマイクロマニュピレーターを用いてsingle cellで回収し、NGSで遺伝子変異をtarget sequenceする方法を構築した。肺癌においては所謂ドライバー変異と呼ばれる特定の遺伝子変異に依存した癌化が臨床上重要であるためCTCの特定遺伝子変異検出が有用であるのに対し、MPMでは染色体の欠損のような大きな構造変異が多数認められることから特定の変異をターゲットとするのではなくNGSによる広範な遺伝子プロファイリングを行うことが重要と考えられる。よって、CTCを利用して、single cellで採取したサンプルのmRNA発現解析を行う系の構築に取り組んでいる。CTCのmRNA発現を網羅的に解析することで、診断や治療効果と関連するバイオマーカーを模索し、早期診断や治療効果の予測を可能にすることで患者の予後改善に寄与出来ることが期待される。現在はMPMの細胞株を用いて、回収したsingle cellからmRNA発現解析を行う条件設定の検討を行っている。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

CTC-Chipを利用して、回収したsingle cellのmRNA発現解析を行う方法を構築すべく、MPMの細胞株を用いて、mRNA発現解析への最適な条件検討を行っているため、まだ臨床検体を用いての検討に進めていない。よって進捗状況はやや遅れているとした。

今後の研究の推進方策

CTC-Chipを用いたsingle cell回収からNGSを用いてmRNA解析を行うことが出来るようになれば、臨床検体で稼働させ、評価に進むことが出来る。
当科に保存されている100例を超えるMPM患者の凍結PBMC検体から、CTCの解析を後ろ向きに行う。生検時(凍結PBMC)、手術時(凍結PBMC)、外来フォロー時(血液)の検体よりCTC濃度の継時的変化を定量的に評価し、CTC濃度による患者層別化と現行の病期分類による層別化のどちらがより手術選択や予後予測の指標になるのか検討していく。また原発巣、CTC、コントロールとしての血球の遺伝子変異をNGSで同定比較し、原発巣の遺伝子変異がどれ程CTCに反映されているのか、どのようなCTCの遺伝子変異を有する症例が予後不良となるのかを解析し、CTC遺伝子解析の臨床的有用性について検討していく。

報告書

(2件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 2022 実施状況報告書
  • 研究成果

    (3件)

すべて 2024 2023

すべて 学会発表 (3件)

  • [学会発表] Development of a Circulating Tumor Cell Capture System: Utilizing Cryopreserved Peripheral Blood Mononuclear Cells on a CTC-chip Platform2024

    • 著者名/発表者名
      松宮弘喜
    • 学会等名
      第8回Liquid Biopsy研究会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] CTC-Chipにて凍結保存末梢血単核細胞(PBMC)を用いた循環腫瘍細胞捕捉系の構築2023

    • 著者名/発表者名
      松宮弘喜
    • 学会等名
      第40回日本呼吸器外科学会学術集会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] CTC遺伝子解析システム構築の基礎検討2023

    • 著者名/発表者名
      松宮弘喜、小山倫太郎、眞鍋尭彦、根本有希子、 西澤夏將、本多陽平、森 將鷹、金山雅俊、桒田泰治、竹中 賢、田嶋裕子、黒田耕志、大永 崇、田中文啓
    • 学会等名
      第7回Liquid Biopsy研究会
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書

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公開日: 2022-04-19   更新日: 2024-12-25  

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