研究課題/領域番号 |
22K09012
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分55040:呼吸器外科学関連
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研究機関 | 兵庫医科大学 |
研究代表者 |
中村 晃史 兵庫医科大学, 医学部, 助教 (10803083)
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研究分担者 |
松本 成司 兵庫医科大学, 医学部, 講師 (60412011)
橋本 昌樹 兵庫医科大学, 医学部, 講師 (40461074)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2024年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2022年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
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キーワード | 免疫チェックポイント阻害剤効果予測 / TCRレパトア解析 / 肺癌 / 免疫チェックポイント阻害剤効果予測法 |
研究開始時の研究の概要 |
我々は、オプジーボ単剤投与前の肺癌患者を対象にPD-1をネオアンチゲン感作マーカとして腫瘍から末梢血中を循環する癌抗原、特にネオアンチゲンに感作した極わずかな(全体の1-2%)CD8+PD-1+T 細胞のみを抽出し、TCR多様性を治療前1回の採血で調べる免疫チェックポイント阻害剤効果予測法を発明した。本研究はプラチナ製剤、CTLA-4抗体の併用例を含め、またinflammatory gene expression (GEP)を組み合わせることで肺癌に対する免疫チェックポイント阻害剤効果予測精度を向上させる。
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研究実績の概要 |
抗PD-1抗体(オプジーボ)を始めとして、複数の免疫チェックポイント阻害剤が承認され肺癌治療は大きく変化した。様々な事前効果予測方法が報告されているが、我々はPD-1をネオアンチゲン感作マーカとして腫瘍から末梢血中を循環する極わずかなCD8+PD-1+細胞(1-3%)を抽出し、そのCD8+PD-1+細胞のTCR多様性解析(種類の豊富さ)をオプジーボ投与前の肺癌患者を対象に行った。オプジーボ奏功群は非奏功群と比較してCD8+PD-1+細胞のTCR多様性が高く、またPFS, OS共に有意差を持って延長していた。その後、抗CTLA4等の併用治療も承認されたため、本研究ではそれら併用も対象として末梢血中CD8+PD-1+ T細胞のTCR多様性解析が事前効果予測可能であるか検証する。また、同じ末梢血中CD8+PD-1+を用いて、inflammatory gene expression (GEP) を行い、血液サンプルのGEP解析で事前効果予測が可能か、またTCR多様性解析と組み合わせる事で、事前効果予測の精度が向上するかも検討する。本研究では抗CTLA4等の併用治療も対象として末梢血中CD8+PD-1+ T細胞のTCR多様性解析を行い、また、同じ末梢血中CD8+PD-1+を用いて、inflammatory gene expression (GEP) を行い、これらTCR多様性解析、GEP解析のデータを治療奏効、無効に分けて免疫チェックポイント阻害剤効果予測精度向上が可能か検証する。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本研究では抗CTLA4等の併用治療も対象として末梢血中CD8+PD-1+ T細胞のTCR多様性解析を行い、また、同じ末梢血中CD8+PD-1+を用いて、inflammatory gene expression (GEP) を行っている。奏功群と非奏功群を比較した場合、奏功群においてAPOC1、PVALB、 RABGGTB、SPRR1B、NOP56、SLFN12L等の発現が亢進し、RPS26、RBP7、OR10A7、 LCE4A、FAM27E2等の発現が低下していた。
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今後の研究の推進方策 |
血液サンプルのGEPデータのパスウェイ解析を進めて、奏功群における有意なパスウェイの特定を進めると共に免疫チェックポイント阻害剤効果予測精度向上が可能か検証する。
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