研究課題/領域番号 |
22K09037
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分55050:麻酔科学関連
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
白石 成二 広島大学, 病院(医), 寄附講座教授 (90216177)
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研究分担者 |
丸田 豊明 宮崎大学, 医学部, 講師 (20363591)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2024年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2022年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 免疫抑制薬 / FK-506 / Nav1.7 / カルシニューリン / ナトリウムチャネル |
研究開始時の研究の概要 |
臓器移植や造血幹細胞移植後などの患者に免疫抑制剤サイクロスポリンやタクロリムスを投与すると下肢を中心とした劇痛を発症する。この疼痛は鋭利な金属で刺されるような、電気が走るような発作性の痛みで、NSAIDsやオピオイドの効果がなく難治性であり、カルシニューリン阻害薬誘発疼痛症候群(Calcineurin inhibitor induced pain syndrome: CIPS)として報告されているが、未だに有効な治療法がなく、多くの移植患者のQOLを低下させており治療法の開発が求められている。 本研究は、CIPSの発症メカニズムを明らかにし有効な治療法を開発することである。
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研究実績の概要 |
NaV1.7-ChR2マウスにFK506 (3 mg/kg)を7日間連日で腹腔内投与し、CIPSモデルを作製した。投与前・初回投与から1・4・8・12・16・20・24日目にvon Frey testおよび青色光床と緑色光床の部屋の滞在時間を記録する光嫌悪性試験(OPA test)を行い、さらに、投与前と11日目に青色光足底照射試験を行った(n≧10)。また、11日目にDRGを摘出し、PCRでNaV1.7のmRNA量の変化を検討した(n=5)。 von Frey testではFK506投与群での疼痛閾値の有意な低下は4日目から認め、8日目と12日目でピークとなり、20日目まで持続した。OPA testでは8日目と12日目で青色光床の部屋の滞在時間が有意に短くなった。足底照射試験ではFK506投与により光強度―足引っ込め頻度の曲線が左にシフトし、光に対する感受性が強くなった。PCRではFK506投与群でNaV1.7の有意な増加を認めた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
免疫抑制薬による疼痛閾値の低下はDRGでのNav1.7のupregulationによることがOPA testにてわかった.この治療薬としてNav1.7の阻害薬を検討しているが,投与方法等についてうまく行っていない.
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今後の研究の推進方策 |
Nav1.7阻害薬の投与方法が全身投与と局所投与のどちらが適当か検討を行い,治療法を確立する.
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