研究課題/領域番号 |
22K09040
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分55050:麻酔科学関連
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
牛尾 倫子 東京大学, 医学部附属病院, 講師 (00897704)
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研究分担者 |
赤松 延久 東京大学, 医学部附属病院, 准教授 (40445127)
内田 寛治 東京大学, 医学部附属病院, 教授 (60302709)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2024年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2023年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 肝移植 / 生体防御能 / 免疫抑制 / グラフト機能 / 術後予後 |
研究開始時の研究の概要 |
末期肝不全患者は白血球数が低下し易感染状態にある。また生体肝移植後の好中球減少症は術後の死亡リスクをあげると報告されている。 本研究では、侵襲時における生体防御機構の一環としての末梢血白血球数の増加メカニズムに着目した。肝移植手術における術前・術中・術後の白血球やその分画の推移、遺伝子やタンパク発現とその機能を検討し、グラフト機能や予後との関係について検討することで、肝移植後に白血球が増加するメカニズムを解明するとともに関与するメディエータを同定する。
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研究実績の概要 |
2019年1月1日から2021年6月30日までの30ヶ月間に、申請者の所属施設では、生体ドナー肝移植97件、脳死ドナー肝移植20件、合計117件の肝臓移植が実施されていた。それら117例の肝臓移植患者のうち選択基準を満たした71例に対し、手術開始時・無肝期・再灌流後・閉腹時・術後第1病日・第2病日・第3病日の血液検査結果(白血球数とその分画[好中球数、リンパ球]、AST・ALT・T.bil・PT-INRといった肝機能に関する指標)、グラフトサイズとの関係性の有無、術後の合併症の有無とその種類、術後集中治療室滞在期間、在院期間などを後ろ向きに調査し、肝臓移植を実施する周術期において、白血球・好中球や肝機能指標がどのように変動するかを観察することで、肝臓が生体防御能に与える影響について比較検討した。上記で得られた解析結果をもとに、肝臓移植に伴う生体防御能の変化とグラフトサイズに関する後ろ向きコホート研究について、論文を執筆し、投稿予定である。 また、末期肝不全による生体ドナー肝移植および脳死ドナー肝移植患者を対象に、術前・手術開始時・無肝期・再還流後・閉腹時・第1病日・第2病日・第3病日に、メディエータや白血球機能を測定する血液サンプルを採取し、白血球分画、白血球表面抗原・機能・遺伝子・タンパク発現、血清中メディエータの定量、再還流前後の血清が白血球機能および増殖に与える影響の検証に関する前向き研究について計画段階である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
当初は、生体肝移植群と脳死肝移植群を比較検討したものを論文化する予定であったが、グラフトサイズによる検討に変更した。そのため、再度解析を行い、論文も加筆修正が必要になった。
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今後の研究の推進方策 |
後ろ向き研究について論文投稿を行う。また、肝移植周術期の血液中白血球の表面抗原・機能・遺伝子・タンパク発現分析、血清中メディエータの定量、血清因子の白血球機能(生体防御能、増殖能に与えること影響のex vivo検証)について前向き研究を行う予定である。
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