研究課題/領域番号 |
22K09052
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分55050:麻酔科学関連
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研究機関 | 順天堂大学 |
研究代表者 |
川越 いづみ 順天堂大学, 医学部, 教授 (10445520)
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研究分担者 |
井上 茂亮 神戸大学, 医学研究科, 特命教授 (30582209)
河内山 宰 順天堂大学, 医学部, 助教 (30821722)
福田 征孝 順天堂大学, 医学部, 助教 (80822296)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2024年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 免疫抑制 / 肺がん / 肺がん手術 / 麻酔薬 / レミマゾラム |
研究開始時の研究の概要 |
麻酔薬はがん患者の免疫抑制を引き起こす。申請者は前研究において、肺がん患者の術中麻酔薬の選択による免疫抑制の程度の違いを比較し、セボフルランとプロポフォールは異なる機序で軽度の免疫抑制を引き起こすことを発見した。その一方で、近年プロポフォールに並ぶ新しい静脈麻酔薬として超短時間作用性ベンゾジアゼピン「レミマゾラム」が注目されているが、その免疫抑制作用については解明されていない。 本研究では肺がん手術患者を対象に、周術期の免疫抑制の特徴と機序を解明し、レミマゾラムを含む静脈麻酔薬による免疫抑制と免疫応答の違いを明らかにし肺がん患者の適切な麻酔薬の選択を可能にし、合併症予防および予後改善に寄与する。
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研究実績の概要 |
がんの進行には免疫機能が関わっており、その治療に免疫療法も選択されることが一般的となっている。また同時に麻酔薬の免疫に与える影響についても様々な報告がある。本研究では、その麻酔薬が免疫機能に与える影響を検討する。麻酔薬の免疫に与える影響についても様々な報告があるが、今回比較する麻酔薬は静脈麻酔薬のプロポフォールとレミマゾラムとした。 プロポフォールは以前からも広く使用されている麻酔薬であるのに対し、レミマゾラムは2020年より本邦で世界に先駆けて発売された超短時間作用型ベンゾジアゼピン系静脈麻酔薬である。研究内容は呼吸器外科で肺がん手術を受ける患者を対象とし、2種類(プロポフォール、レミマゾラム)の麻酔薬を用いて前向きコホート研究を行っている。 適応基準を満たした肺癌患者の手術において、ランダムに静脈麻酔薬を振り分け、手術の前と後で血液を採取し、白血球分画を測定し、末梢血中の好中球・単球・リンパ球数のおよび白血球における割合を比較している。末梢血単核球をフローサイトメーターににて、D4/CD8比、ナイーブ・メモリー細胞比を算出し、T細胞の疲弊状況等を評価している。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
現在、血液検体の採取、保存、データ収集をしている。目標150症例のうち2点で140症例までを収集。フローサイトメーターは指導の元、末梢単核球のCD4/CD8比、ナイーブ・メモリー細胞比、T細胞の疲弊状況についても同時に解析をしている。 同時に背景因子のための臨床データの収集も行っており解析準備も順調に進んでいる。
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今後の研究の推進方策 |
データ収集を終了させ、解析する。フローサイトメーターでの単核球の術前・術後の変化、静脈麻酔薬だけでなく、その他の免疫機能に与える影響を検討する。来年度後半にフローサイトメーター、末梢血中の白血球分画のデータをまとめ国内外の学会にて発表する予定である。
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