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アストロサイトの活性化に着目した三叉神経障害性疼痛の発生機序の解明

研究課題

研究課題/領域番号 22K09056
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分55050:麻酔科学関連
研究機関愛知学院大学

研究代表者

佐藤 曾士 (朴曾士)  愛知学院大学, 歯学部, 准教授 (50587566)

研究分担者 志田 恭子  名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(医学), 臨床研究医 (00381880)
大澤 匡弘  名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(薬学), 准教授 (80369173)
祖父江 和哉  名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(医学), 教授 (90264738)
研究期間 (年度) 2022-04-01 – 2025-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2024年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2023年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2022年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
キーワードアストロサイト / 神経障害性疼痛 / AAV
研究開始時の研究の概要

口腔顔面領域の神経障害性疼痛は難治性で、患者の生活の質を著しく低下させる。申請者らは脊髄後角アストロサイトのみを活性化する手法を開発し、脊髄後角アストロサイトの活性化が、四肢・体幹の神経障害性疼痛の痛み伝達を亢進することや、ニューロンへのL-乳酸の過剰な輸送を誘発して疼痛閾値の低下を起こすという報告をしてきた。
本研究では、脊髄後角アストロサイトの選択的機能調整法を三叉神経領域に応用し、三叉神経脊髄路核アストロサイトの活性化に着目して、三叉神経障害性疼痛の発症機序を明らかにする。また、発症機序の一つとして、アストロサイトの活性化によるニューロンへのL-乳酸の過剰な輸送の影響を検討する。

研究実績の概要

1) 三叉神経脊髄路核アストロサイトの選択的活性化モデル動物の確立
C57BL/6Jマウスの三叉神経領域へアデノ随伴ウイルスベクター(AAV)を微量注入し、三叉神経脊髄路核アストロサイトへ興奮性のデザイナー受容体(DREADD)であるhM3Dqを発現させ、選択的リガンドのクロザピンN-オキシド(CNO)を投与した。これにより、三叉神経領域のアストロサイトを選択的に活性化させた。まず、CNOを腹腔内投与し、急性期の疼痛閾値の低下をvon Frey テストで確認し、その後、CNOを飲水させ慢性期の疼痛閾値の低下を同様に確認した。さらに、灌流固定後に脳を透明化処理し、ライトシート顕微鏡で観察したところ、三叉神経脊髄路核でのアストロサイトの活性化を確認できたため、三叉神経領域の疼痛閾値の低下は、アストロサイトの活性化によるものと考えられる。

2) 口腔顔面領域神経障害性疼痛モデル動物における疼痛閾値低下の発生機序の検討
神経障害性疼痛モデルには、C57BL/6Jマウスの眼窩下神経の半分から1/3を結紮するPartial Sciatic Nerve Ligation(PSNL)モデルを用いた。von Frey テストで術後7日間にわたる疼痛閾値の低下を確認した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

研究は概ね順調に進行しており、2024年度も問題なく遂行できると考える。

今後の研究の推進方策

1)マウスの三叉神経領域へAAVを微量注入し、三叉神経脊髄路核アストロサイトへ抑制性のDREADDであるhM4Diを発現させ、三叉神経脊髄路核アストロサイトを抑制する。von Frey テストで疼痛が発現しないことを確認することで、三叉神経領域の疼痛閾値の低下にアストロサイトの活性化が関与していることが明確になる。

2)三叉神経障害性疼痛モデル(結紮モデル)の作成時に、AAVを末梢神経に感染させ、三叉神経の投射先を確認する。蛍光色素を入れたAAVを感染させて、2週間後に灌流固定後の脳を透明化処理し、ライトシート顕微鏡で観察することで、結紮モデルのアストロサイトの活性化領域を確認する。

報告書

(2件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 2022 実施状況報告書

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公開日: 2022-04-19   更新日: 2024-12-25  

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