研究課題/領域番号 |
22K09059
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分55050:麻酔科学関連
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研究機関 | 兵庫医科大学 |
研究代表者 |
廣瀬 宗孝 兵庫医科大学, 医学部, 教授 (50275228)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2025年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2024年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2023年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 侵害受容 / 術後合併症 / 周術期管理 / 麻酔管理 |
研究開始時の研究の概要 |
全身麻酔下の手術では、無意識で手術が行われるため患者は痛みを感じません。しかし手術による刺激は、全身麻酔中でも神経や炎症反応などを介して全身に影響します。例えば心拍数の増加や末梢血流の低下や、臓器血流の低下を来すことにより、術後の合併症が増えることがあります。本研究では、全身麻酔中に手術による刺激と麻酔による刺激の抑制のバランスが、上手くとれているかどうかをモニターする新しい方法を開発します。また実際の手術で、このモニターがどのように役立つかを明らかにすることが目的です。
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研究実績の概要 |
本研究の目的の1つは、Nociceptive Response(NR)値の評価を明確にするため、ストレス反応や炎症反応との関係を明らかにし、術後痛や重篤な術後合併症との関係を明らかにすることである。2022年度は、研究実施計画の1つであるNR値を抑制する麻酔管理(NRガイド麻酔)の有用性を評価するため、NR値をガイドにした多角的全身麻酔が、術後合併症に発症する影響を明らかにするためのランダム化比較試験を行い、症例数を増やしている段階である。登録症例は、悪性疾患/炎症性腸疾患で予定の腹腔鏡下消化管手術を受ける成人患者で、ASA-PS I/IIおよび術前の血中CRP濃度 < 0.3mg/dLを対象とした。研究方法はCONSORTに基づくランダム化比較試験で、麻酔方法は、プロポフォール、フェンタニル、ロクロニウムを用いて麻酔導入後、気管挿管を行い、担当麻酔科医の判断で、観血的動脈圧測定、区域麻酔(腹横筋膜下ブロック、腹直筋鞘ブロック、方形筋ブロック)を選択した。全身麻酔の維持は、レミフェンタニル、フェンタニル、ロクロニウム、フェニレフリン、エフェドリンを用いて、術中のSBPを術前の±20%以内に維持。セボフルランまたはデスフルランを用いてBIS値40~60に維持した。NRガイド麻酔では術中のNR値を0.85未満に制御し、通常の麻酔管理を行う場合と術後合併症の発症について統計解析を用いて比較検討中である。主要評価項目は、術後30日以内の術後合併症の発症で、術後30日以内に発症した術後合併症を7つに分類するClavien-Dindo分類を用いている。また副次評価項目は、術中NR値の変化、術後急性痛を検討中である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
症例数は順調に増えている。
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今後の研究の推進方策 |
データ解析を行い、論文を作成する予定である。
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