研究課題/領域番号 |
22K09088
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分55050:麻酔科学関連
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
長谷川 麻衣子 東京大学, 医学部附属病院, 特任准教授 (20516637)
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研究分担者 |
内田 寛治 東京大学, 医学部附属病院, 教授 (60302709)
奥野 浩行 鹿児島大学, 医歯学域医学系, 教授 (80272417)
住谷 昌彦 東京大学, 医学部附属病院, 准教授 (80420420)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2024年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2023年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | 敗血症 / 認知機能 / インターフェロン / 術後せん妄 / 脳炎症 |
研究開始時の研究の概要 |
手術や敗血症に伴うせん妄が、特に高齢者で問題となっている。高齢者では年齢依存性に脳炎症が進行し、侵襲ストレスを契機として神経活動の長期予後が悪化することが示唆されている。しかし脳炎症を制御するミクログリアが認知や記憶を司る前頭前野―海馬―扁桃体連関を周術期にどのように修飾するのか、直接検証することは臨床上困難である。本研究では、周術期の脳ミクログリア活性と神経活動を検証し、in vivoイメージングをもちいて時間的・空間的に脳マトリックス連関と認知・記憶行動の因果関係を解析する。ミクログリア活性を制御することにより、術後せん妄を予防する全身管理や創薬ターゲットを探索することが目的である。
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研究実績の概要 |
7-9週齢マウスをもちいて、敗血症モデル(cecal ligation puncture)と開腹モデル(laparotomy)を作成し、手術当日と手術1日後にIFN-beta(700U/g)もしくはvehicleを投与した。また、モデル作成時にBrdU (50microg/g, i.p.)を同時投与した。生存率や体重変化を術後7日目まで追跡するとともに、術前、術後7日目、28日目にスクロース嗜好性試験を実施した。術後3日目、術後28日目に免疫組織化学染色のため、脳組織を単離した。 開腹モデルと比較して、敗血症モデルにおける体重減少は顕著であったが、IFN-beta投与の影響は、現時点ではみられていない。またスクロース嗜好性実験の評価においても、さらなる追加実験が必要である。 血液脳関門の透過性を検証するため、2% evans blue (3mg/kg)を静脈投与したが、脳由来抽出液の吸光度を測定できるevans blueの投与量調節が今後必要である。老齢マウスをもちいた解析は、未実施である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
免疫組織染色に必要な抗体の入手が遅れたため、免疫組織化学染色は未実施である。またPCRに必要な脳組織の単離は未実施である。
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今後の研究の推進方策 |
開腹モデル作成ではミクログリアのプライミングを目的として、開腹5日前にLPS 20microg/kg(Escherichia Coli)を腹腔内投与する(two-hit model)。 敗血症モデル作成後の神経新生やミクログリアの局在を検証するため、開腹/CLPモデル作成3、7、30日後に脳を摘出し、免疫組織染色によって評価する。25μm間隔の切片を作成し、whole brain3D画像を取得することにより空間的にマッピングする予定である。
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