研究課題/領域番号 |
22K09104
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分55050:麻酔科学関連
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研究機関 | 日本医科大学 |
研究代表者 |
近藤 匡慶 日本医科大学, 医学部, 主任 (60795730)
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研究分担者 |
高瀬 久光 日本医科大学, 医学部, 薬剤部長 (70796052)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2025年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2024年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2022年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 緩和医療 / 医療用麻薬 / 配合変化試験 / 点滴配合マネジメント / 注射薬 / 配合変化 / 点滴ルート / 点滴ルートマネジメント / オピオイド |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、臨床現場のニーズに応える配合変化試験を実施し、配合変化の回避を含む点滴ルートマネジメントの確立である。 研究計画は大きく3工程から成る。1:全国の医療従事者から配合変化試験対象薬剤を募集し選定する。2:配合変化試験を実施する。3:試験結果を基に点滴ルートマネジメントマニュアルを作成し、臨床現場で妥当性を確認する。
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研究実績の概要 |
注射薬の配合変化回避に向けた情報提供は、病院薬剤師の相談応需の上位を占める。配合変化試験とは、注射薬を直接混合し配合変化を確認する有用性の高い試験である。しかしながら、本邦では、製薬企業が自社製品の安全性を確保するために実施している場合が多く、既存の配合変化試験の組合せと臨床現場が求めている組合せにギャップが存在する。配合変化試験は数多くの注射薬配合の組合せから、臨床ニーズに即した組合せを抽出し評価しなくてはならず、医薬品分析の知識だけでなく医療現場のニーズを熟知する必要がある。 本研究は、配合変化回避など点滴ルート選択に貢献すべく、病院薬剤師が実態調査・配合変化試験・臨床応用を一元化した医療機関完結型リバーストランスレーショナルリサーチ体制を確立させた。 緩和医療領域での注射薬配合マネジメントを確立させるため、緩和医療での注射薬配合変化に関する実態を全国調査した。96%の緩和薬物療法認定薬剤師(以下、認定薬剤師)が配合変化のデータがない組合せの相談応需を経験し、88%の薬剤師が相談応需に不安を感じている実態や、在宅医療では14日分をカートリッジに混注される現状を明らかとした。そのため、医療用麻薬4種(フェンタニル、モルヒネ、オキシコドン、及びヒドロモルフォン)との配合変化試験要望調査を実施し、100薬剤をルート内配合(評価時間4時間)とボトル内配合(評価時間14日)に区別し配合変化試験から配合変化早見表を作成した。オピオイドは急速投与を実施するため、配合変化早見表に加え流速変動に注意喚起した配合マネジメントツールを開発した。本ツールは、認定薬剤師の96%が医療用麻薬と安易な配合を避け、配合の危険性を加味した投与ルート設計が可能と回答し、95%が有用であると評価された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
配合変化試験の要望アンケート調査から得られた100薬剤について概ね配合変化試験が終了した。また、適切な点滴投与選択が可能なフロチャートも完成しており、予定通り研究を遂行できている。
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今後の研究の推進方策 |
配合変化試験の完了及び論文投稿を実施する。
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