研究課題/領域番号 |
22K09111
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分55060:救急医学関連
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
大村 拓 千葉大学, 医学部附属病院, 特任助教 (40816469)
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研究分担者 |
中田 孝明 千葉大学, 大学院医学研究院, 教授 (20375794)
大網 毅彦 千葉大学, 医学部附属病院, 助教 (70527887)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2024年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 重症急性膵炎 / CD69-Myl9/12 / セルレイン / 播種性血管内凝固 / 集中治療 / 凝固障害 |
研究開始時の研究の概要 |
Myl9/12は活性化した血小板から放出され,CD69陽性の免疫細胞が血管外に遊走するための足場を形成して炎症を促進する。当教室においても敗血症を対象にMyl9/12の機能解析を進めている。重症急性膵炎においてもCD69-Myl9/12システムが局所の炎症増悪や血管内凝固障害を介した病態の増悪に関与している可能性があるが,CD69-Myl9/12に着目した研究は報告されていない。本研究では臨床検体によるMyl9/12の動態解析と重症急性膵炎モデルマウスを用いたMyl9/12の機能解析により,病態解明と新規治療法開発につなげることを目的とする。
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研究実績の概要 |
Myosin light chain (Myl) 9/12は活性化した血小板から放出され,CD69陽性の免疫細胞が血管外に遊走するための足場を形成して炎症を促進する。本学の研究グループがアレルギー疾患におけるCD69-Myl9/12の重要性を見出したことを皮切りに,他の炎症性疾患でも同システムの病態への関与が認識され,当教室においても敗血症を対象にMyl9/12の機能解析を進めている。重症急性膵炎においてもCD69-Myl9/12システムが局所の炎症増悪や播種性血管内凝固(DIC)を介した病態の増悪に関与している可能性があるが,CD69-Myl9/12に着目した研究は報告されていない。本研究では臨床検体によるMyl9/12の動態解析と重症急性膵炎モデルマウスを用いたMyl9/12の機能解析により,病態解明と新規治療法開発につなげることを目的とする。 現在当集中治療室に入室した重症急性膵炎患者の血液検体収集を進めており,十分な検体が集まり次第血漿Myl9/12濃度及び炎症マーカー,DICに関連するマーカーを測定する。以上の測定結果から,重症急性膵炎におけるMyl9/12と炎症反応やDICの病態との関連を評価する。また,セルレインの腹腔内反復投与により重症急性膵炎モデルマウスを作成する準備を行っている。今後,重症急性膵炎モデル群とコントロール群のマウスから膵臓と膵炎における代表的な不全臓器として肺を採取し,Myl9/12染色によって臓器ごとの動態や局在を明らかにする。そして,重症急性膵炎においてMyl9/12が何らかの動態変化をきたしていることが明らかな場合には,Myl9/12抗体を用いた機能解析に進む。これらの解析によりMyl9/12の重症急性膵炎における役割を明らかにし,抗体投与などの臨床応用が将来的に可能かどうかを検討する。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
現在重症急性膵炎患者の血液検体収集を進めているが,当初予想したよりも重症急性膵炎患者の症例数が少なく症例集積が難航している。セルレインの腹腔内反復投与により重症急性膵炎モデルマウスの作成に関しては,動物実験計画書や物品の準備等を進めている。以上のような経過から進捗状況は「やや遅れている」と判断した。引き続き可能な限り重症急性膵炎の症例集積を進めていく。また重症急性膵炎モデルマウスの作成に関しても,準備が整い次第実験を進めていく。今後予定している症例集積や実験を進めていき,一定の成果を海外誌に報告するために論文投稿を行う。
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今後の研究の推進方策 |
本プロジェクトの実験結果から,重症急性膵炎患者において血漿Myl9/12濃度上昇や重症急性膵炎モデルマウスに対するMyl9/12抗体による生存率改善もしくは生体に好ましい病態生理学的な変化が得られる場合には,重症急性膵炎治療への応用を目指して抗体投与などの臨床応用が将来的に可能かどうかを検討する。これらの結果を元に,マウス敗血症モデルでの結果がヒトに応用可能かどうかを調べるために,将来的には患者検体からのヒト培養細胞などを用いて,重症急性膵炎でのMyl9/12の制御や播種性血管内凝固(DIC)が行われるかについての詳細な検討へと発展させる見込みである。
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