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長時間持続投与時のレミマゾラム血中濃度推移の薬物動態の解明

研究課題

研究課題/領域番号 22K09116
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分55060:救急医学関連
研究機関浜松医科大学

研究代表者

鈴木 祐二  浜松医科大学, 医学部附属病院, 診療助教 (60793304)

研究分担者 土井 松幸  浜松医科大学, 医学部附属病院, 協定訪問共同研究員 (10155616)
山田 尚広  浜松医科大学, 医学部附属病院, 副薬剤部長 (20793540)
研究期間 (年度) 2022-04-01 – 2025-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2024年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2023年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
キーワードレミマゾラム / 集中治療 / 薬物動態解析
研究開始時の研究の概要

最近に開発されたレミマゾラムという薬は、現在日本では手術時の麻酔薬として使用されている薬剤です。海外では胃カメラや大腸カメラなどの検査時の眠り薬として使われています。
従来の眠り薬と比較して副作用が少ないことが数々の研究により徐々に明らかになっています。さらに解毒剤を投与することで、効果が強すぎた場合に作用を完全に打ち消すことが可能な点は、従来の眠り薬には無い安全な特徴です。
しかしこの薬が体内に残りやすい場合が特定の条件(集中治療室)で報告されています。
この研究はレミマゾラムが体内に残りやすい人の、血液検査の特徴や遺伝子を特定することで、薬の安全性をさらに高めることを目的としています。

研究実績の概要

集中治療室において長期人工呼吸管理を要する患者9例(目標症例数20例)を対象として、長時間持続レミマゾラム投与およびレミマゾラム血中濃度採血を完了した。採取した血液検体は延べ203測定ポイント、レミマゾラム持続投与は最長156時間まで行った。採取したすべての検体でレミマゾラム血中濃度および代謝物濃度の質量分析を完了している。
レミマゾラム持続投与開始24時間以上経過した後に、レミマゾラム血中濃度が(24時間を基準とした場合に)150%以上に上昇した例が2例、200%以上の上昇例が1例確認されている。いずれの血中濃度上昇も一過性であったため、時間経過に伴う累積的濃度上昇ではないと推察された。薬剤投与終了後に薬剤血中濃度低下が遅れる(クリアランス不良)症例が1例認められ、原因検索のためのレビューを行った。結果として血液浄化に伴う体外循環を行っている症例であり、回路吸着による可能性と、腎機能低下による可能性が考えられた。
これまでの結果からは、治験時に認められた異常血中濃度上昇の原因は確定できないが、長時間投与中にレミマゾラム血中濃度が上昇する症例があることが確認された。また体外循環により薬剤クリアランスが低下する可能性が発見された。一方レミマゾラム代謝を担う薬物代謝酵素のカルボキシエステラーゼ-1の遺伝子多型については、研究対象者が集まった時点での解析を予定しているために、本期間中には未検討だった。
全ての症例において生命を脅かす重篤な有害事象は発生しておらず、事前策定した研究計画に基づき、安全を担保しつつ研究が継続されている。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

4: 遅れている

理由

対象となる患者が少なかったために、症例リクルートが遅れている。
長時間の人工呼吸管理が必要な症例に対して、除外基準に抵触する薬剤を使用するケースが増えたため、本研究への組み込みができないケースが続いた。

今後の研究の推進方策

症例の蓄積が遅れているために、全20症例の蓄積を予定していたが、予定症例数の蓄積を待たず10例集積の時点で解析を行う方針とした。
症例蓄積が遅れているために、研究期間の延長を検討する。

報告書

(2件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 2022 実施状況報告書
  • 研究成果

    (7件)

すべて 2024 2023 2022

すべて 雑誌論文 (1件) 学会発表 (6件) (うち国際学会 2件、 招待講演 1件)

  • [雑誌論文] The Present and Future of Remimazolam in the Intensive Care Unit2024

    • 著者名/発表者名
      Yuji SUZUKI
    • 雑誌名

      The Journal of Japan Society for Clinical Anesthesia

      巻: 44 ページ: 196-201

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] レミとレミで築く新しい集中治療鎮静2023

    • 著者名/発表者名
      鈴木祐二
    • 学会等名
      日本集中治療医学会第51回学術集会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] BMI60の高度肥満患者に対して全身麻酔導入覚醒時にレミマゾラムを使用し安全に管理しえた一例2023

    • 著者名/発表者名
      鈴木謙介,野田美佳,鈴木祐二,御室総一郎,牧野洋,中島芳樹
    • 学会等名
      日本麻酔科学会2023年度支部学術集会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] レミマゾラム全静脈麻酔とプロポフォール全静脈麻酔の術後抜管時間の比較:単施設後ろ向き観察研究2023

    • 著者名/発表者名
      鈴木慎,鈴木祐二,中島芳樹
    • 学会等名
      日本麻酔科学会2023年度支部学術集会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] Sedation using remimazolam does not reduce the duration of mechanical ventilation after elective cardiovascular surgery.2022

    • 著者名/発表者名
      Suzuki Y, Kato H, Aoki Y, Mimuro S, Doi M, Nakajima Y.
    • 学会等名
      European Society of Intensive Care Medicine 35th Annual Meeting
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
    • 国際学会
  • [学会発表] Association between remimazolam and postoperative delirium in older adults undergoing elective cardiovascular surgery: a prospective cohort study.2022

    • 著者名/発表者名
      Aoki Y, Kato H, Suzuki Y, Kobayashi K, Makino H, Mimuro S, Obata Y, Kurita T, Doi M, Nakajima Y.
    • 学会等名
      European Society of Intensive Care Medicine 35th Annual Meeting
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
    • 国際学会
  • [学会発表] 集中治療室におけるレミマゾラムの現状と未来.2022

    • 著者名/発表者名
      鈴木祐二, 土井松幸
    • 学会等名
      日本臨床麻酔学会第42回大会.
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
    • 招待講演

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公開日: 2022-04-19   更新日: 2024-12-25  

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